事業モデル

同社は建設業法における熱絶縁工事業および防水工事業に属し、断熱材(硬質ウレタンフォーム)と防水材(ポリウレア)の開発・販売・施工を展開しています。戸建住宅向けには全国の認定施工店網を活用した施工販売を行い、建築物向けにはゼネコンを主な取引先として多様な施設への施工を提供しています。

さらに、認定施工店向けの吹付施工機械や原料、断熱関連の副資材などの商品販売も行っています。特に防水事業では「アクアハジクン」を展開し、超速硬化による短工期と長寿命性能を強みとして、新築および改修の両市場で訴求を行っています。

KPI

当事業年度の売上高は33,670百万円となり、前年比11.3%増を記録しました。そのうち戸建部門は15,765百万円、建築物部門は9,896百万円、防水部門は前年比2倍超となる1,515百万円の売上を計上しています。

収益面では、売上総利益は7,738百万円(利益率23.0%)、営業利益は2,774百万円となりました。また、研究開発費として36,640千円を投じ、テクニカルセンターを通じた製品の品質向上と環境配慮型製品の開発に取り組んでいます。

成長ドライバー

成長の源泉は、省エネルギー基準への適合義務化やZEH水準の引き上げといった政策動向に伴う断熱性能への需要拡大にあります。特にデータセンターやコールドチェーン分野など、高度な断熱・防水性能が求められる市場でのニーズが高まっています。

また、独自の施工技術「FUKUGEN工法」による差別化や、2025年7月より開始した「まるっとアクアフォーム」による提案力の強化も成長を牽引しています。さらに、防水部門の認知度向上に伴う受注拡大や、原料販売におけるメーカーとしての地位確立も重要な成長因子です。

リスク

事業環境としては、マクロ経済の影響による住宅建築市場の悪化や、原油価格・為替変動に起因する原材料調達コストの高騰がリスクとして挙げられます。これに対し、同社は原料備蓄の強化や仕入先の多様化、強固な施工ネットワークの構築によって対応を図っています。

また、高度な技術を要する市場において競合他社から新素材や高性能製品が登場することによる競争力の低下も懸念されます。さらに、工事における事故や瑕疵による信頼感の低下を防ぐため、認定施工店への継続的な研修と指導を実施し、品質管理体制の強化に努めています。

競合

同社は断熱施工の実績において国内トップクラスの地位を築いており、独自の技術力と全国規模の認定施工店ネットワークを強みとしています。特に「FUKUGEN工法」などの独自技術により、単なる資材提供に留まらない付加価値を提供しています。

競合環境においては、新素材や他社による高性能断熱材の参入リスクが存在しますが、同社はテクニカルセンターでの継続的な研究開発を通じて優位性を維持する方針です。また、防水分野においても施工実績の蓄積により、大型物流センター等の案件獲得を通じた競争力の強化を進めています。

バリュエーション

2026年7月31日時点の株価は753円であり、同日の時価総額は約242.3億円です。この時点でのPERは12.67倍、PBRは2.23倍となっており、投資家への還元として配当利回りは4.65%を記録しています。

これらの指標は、同社が掲げる「サステナブル成長率10%」「営業利益率10%」といった中期経営計画の目標達成に向けた評価の基礎となります。また、配当性向50%以上を目指す方針や累進配当制度の導入など、安定的な株主還元に向けた姿勢も示されています。