事業モデル

同社は、国内および海外における石油・天然ガスの探鉱、開発、生産、販売を主軸とする事業を展開しています。国内ではE&P事業に加え、広大なパイプライン網を活用したインフラ・ユーティリティ事業を通じて、安定的なガス供給と電力提供を行っています。

海外においては、北米、欧州、中東など複数の地域で共同事業形態をとることでリスクの分散を図りながら、原油や天然ガスの生産に取り組んでいます。また、国内では掘削工事や地質調査などの技術支援を含む「その他の事業」も展開しており、多角的なアプローチでエネルギー供給体制を支えています。

KPI

当連結会計年度における売上高は340,336百万円となり、前年度比で12.5%の減収となりました。この要因は、原油や天然ガスの販売価格の下落、および液化天然ガスの販売量の減少による影響が大きく影響しています。

営業利益は38,915百万円と、前連結会計年度に比べ37.2%の減益となりました。一方で、為替差損から為替差益への転換や持分法による投資損失の改善などにより、経常利益は61,556百万円となり、前年度比で4.1%の減益に留まっています。

成長ドライバー

「JAPEX経営計画2026-2035」に基づき、2035年度に向けた強靭なポートフォリオ構築と、1.5兆円規模の成長投資によるコア資産群の形成を推進しています。特にCCUS(二酸化炭素の回収・有効活用・貯留)は脱炭素化に不可欠な技術として位置づけられています。

同社は2035年度までにCO2累計貯留量800万トン以上という具体的な目標を掲げ、技術力を活かした社会への貢献を目指しています。また、AIを活用したノイズ除去手法の開発など、高度な解析技術の向上を通じて、次世代のエネルギー課題解決に向けた研究開発にも取り組んでいます。

リスク

事業構造上、原油や天然ガスといったコモディティ価格の変動が売上高および営業利益に直接的な影響を与えるリスクを抱えています。特に当期は、販売価格の下落や為替相場の動向が業績に大きく反映されるなど、外部環境への感応度が高い構造となっています。

さらに、海外事業におけるカントリーリスクや、国際的な脱炭素の潮流に伴う気候変動関連のリスクも重要な課題です。これらに対し、同社はデリバティブ取引によるヘッジや、調達先の多様化、CCUSへの投資といった多角的な対応策を講じています。

競合

国内のインフラ・ユーティリティ事業においては、エネルギー供給における競争が継続しており、特にコスト意識の高まりに伴う需要の減退など厳しい市場環境に直面しています。同社はこれに対し、独自のパイプライン網や安定した調達体制を強みとして対応しています。

海外のE&P事業においては、他社との共同事業形態をとることでリスク分散を図りつつ、各地域の地政学的状況に応じた戦略的なポートフォリオ管理を行っています。技術面では、国内トップクラスのCCUSの実績や知見を武器に、競合に対する優位性を確保する方針です。

バリュエーション

2026年7月31日時点の株価は1,767円であり、同日の時価総額は約4523.5億円となっています。この時点でのPERは8.47倍と算出されています。

また、同日のPBRは0.72倍となっており、配当利回りは2.55%を記録しています。これらの数値は、同社が掲げる中長期的な成長戦略の実行と、コア資産への投資による企業価値向上に向けた過程にある現状を反映しています。