事業モデル
同社は国内および海外における建築・土木事業を主軸として展開しており、子会社との連携により内装工事や設備工事、建物管理まで幅広く手掛けています。不動産事業においては売買や賃貸、宅地開発など多角的なアプローチを行い、安定した収益基盤の構築を目指しています。
さらに、PFI事業への参画や再生可能エネルギー事業といった新領域にも積極的に取り組んでいます。太陽光発電や風力、バイオマス、地熱などの多様な電源による発電に取り組むことで、建設以外の事業ポートフォリオを拡充し、持続的な成長を目指す体制を整えています。
KPI
当連結会計年度における売上高は、国内建築の大型案件の進捗や海外土木事業での子会社統合等により、前年比12.7%増の2兆6,201億円に達しました。同期間の営業利益は、採算性の高い案件への入れ替えや追加請負金の獲得が寄与し、前年比80.7%増の1,434億円を計上しています。
また、当連結会計年度末における資産合計は3兆4,270億円となり、自己資本比率は38.1%を維持しています。国内建築事業では営業利益が前年比159.4%増の627億円と大幅に伸長しており、各セグメントにおいて堅調な業績推移を見せています。
成長ドライバー
技術革新による生産性の向上は重要な成長要因の一つであり、施工計画から品質管理までを自動化する「統合施工管理システム」の実証施工に成功しています。このシステムにより、特定の土木工事において施工管理者の業務を約88%削減できる見通しが立っており、効率的な現場運営を実現しています。
また、海外事業においては北米や東南アジアなどグローバルな拠点を活用した展開を進めています。特に海外土木事業では、子会社の連結子会社化等により売上高が前年比124.2%増と急成長しており、国際的なネットワークを活かした規模の拡大を図っています。
リスク
建設業界特有の課題として、労務単価の高騰や資材価格の変動、さらには深刻な技能労働者の不足といった調達・コスト面のリスクが存在します。これらに対し、自動化技術の開発や早期購買による原価把握の徹底、サプライチェーンの強靭化に向けた協力会社との連携強化などで対応しています。
また、海外事業においては地政学的リスクや為替変動の影響を受ける可能性があるものの、現地通貨での取引を基本とすることでリスクヘッジを図っています。さらに、重大事故の防止に向けた「安全最優先」の姿勢を徹底し、独自の安全指標(TRIR)の導入や専門組織による指導など、強固な管理体制の構築に注力しています。
競合
同社は国内および海外における大規模な建築・土木工事において高い技術力を有しており、国内外の多様な案件に対応できる体制を構築しています。特に海外事業においては、各地域に根ざした子会社や現地法人との連携を通じて、グローバル市場での競争優位性を確保する戦略をとっています。
また、単なる施工にとどまらず、不動産開発や再生可能エネルギーといった付加価値の高い領域へも進出することで、競合他社との差別化を図っています。高度な自動化技術の導入や独自の管理体制の構築により、建設業界における強固な地位を確立しつつ、事業範囲の拡大による収益源の多様化を進めています。
バリュエーション
2026年7月31日時点の市場データにおいて、同社の株価は3,164円となっており、時価総額は約21750.0億円です。この時点でのPERは12.69倍、PBRは1.73倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは2.97%となっています。これらの指標は、同社の事業規模や成長性を反映した評価の基礎となるものと考えられます。
