事業モデル
同社グループは建設工事の請負事業および不動産事業を主軸として展開しています。建設事業においては、自社および子会社との連携を通じて建築・土木工事を受注し、設計から施工までを一貫して手掛ける体制を構築しています。
不動産事業では、土地や建物の売買に加え、賃貸住宅や貸事務所の運営を行っています。また、関連会社を通じてPFI事業にも参画しており、多角的なアプローチで事業基盤を支えています。
KPI
当連結会計年度において、建設事業の完成工事総利益率が改善したことにより、同セグメントの営業利益は前年比502.9%増の36億42百万円に達しました。不動産事業等においても、総利益率の改善により営業利益は前年比4.6%増の6億54百万円を計上しています。
財務面では、当連結会計年度末の自己資本比率が前年度比1.2ポイント向上し、62.6%となりました。また、売上高は前連結会計年度比2.4%増の992億53百万円となり、堅実な経営基盤を維持しています。
成長ドライバー
中期経営計画「2025-2027」において、同社は「身の丈経営 質的成長」を掲げ、規模の拡大よりも事業基盤の強化と質の向上に注力しています。特に建設工事における選別受注へのシフトや、DXの推進、BIMの活用などが重要な戦略要素となります。
また、2027年度に向けた目標として、売上総利益の確保やROE 6%の達成を目指しており、効率的な経営体制の構築を急いでいます。これらの施策を通じて、建設業界における競争環境の変化に対応しながら企業価値の向上を図る方針です。
リスク
建設業特有のリスクとして、資材価格の高騰や労務費の上昇によるコスト増、および受注価格競争の激化が挙げられます。また、工事期間が長いため、取引先の信用リスクや施工中の事故、自然災害による被害も経営成績に影響を及ぼす要因となります。
財務面では、シンジケーション方式のコミットメントライン契約における財務制限条項への抵触リスクが存在します。これに加え、不動産等の資産価値下落による減損リスクや、退職給付債務の変動など、外部環境の変化に伴う不確実性にも対応する必要があります。
競合
建設業界は、公共投資の底堅い推移がある一方で、資材・労務費の高騰によりコスト構造が複雑化する厳しい環境にあります。同社はこの中で、長年築き上げた信頼と技術力を武器に、独自の立ち位置を確保しています。
特に、近年の建設業界におけるDX推進やZEB・ZEHといった環境配慮型施工の普及に対し、自社の強みである高品質な施工体制で対応しています。競合他社との価格競争を回避するため、選別受注へのシフトを進めることで優位性を確保する戦略をとっています。
バリュエーション
2026年7月31日時点の株価は1,466円であり、同日の時価総額は約418.1億円となっています。この際のPERは9.65倍、PBRは0.73倍と算出されています。
また、同日時点での配当利回りは4.77%となっており、安定した還元姿勢が見て取れます。これらの指標は、同社が堅実な財務体質を維持しながら、着実に事業の質を高めている現状を反映しています。
