事業モデル

同社は建設事業を主軸とし、土木関連セグメントと建築関連セグメントの2つの柱で事業を展開しています。具体的には、建設工事の受注・施工に加え、アスファルト合材の販売や建設資機材の賃貸といった付随的な事業も手掛けています。土木分野では道路や橋梁などの公共案件を、建築分野では工場や倉庫などの民間を含む多様な物件に対応しています。

近年の経営方針として、DX戦略による業務の高度化や人的資本への投資を通じた企業価値の向上を目指しています。地域社会の基盤となる建設事業に特化し、技術と創意工夫をもって顧客ニーズに応える体制を構築しています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は前年比23.7%増の322億6千4百万円を記録しました。土木関連の受注高は前年比49.6%増と大幅に伸長し、建築関連も工事原価の削減等により営業利益が前年比379.0%増と大きく改善しています。特に建築セグメントでは売上高が28.7%増加しており、受注から施工への円滑な移行が進んでいることが伺えます。

一方で兼業事業については、資材価格の高騰分が販売価格へ十分に転嫁できず、利益面で苦戦する傾向が見られます。中期経営計画では、ROE10%の早期実現や、配当性向(DOE)6%の達成を具体的な目標数値として掲げています。

成長ドライバー

今後の成長に向けた主要なドライバーとして、土木分野における公共案件の安定的な獲得と技術提案力の強化が挙げられます。建築分野においては、営業と建築の両部門が一体となり、顧客ニーズに寄り添った高度な提案を行うことで受注拡大を目指しています。また、DX戦略を通じてデータ活用による業務効率化を徹底し、生産性の向上を図る方針です。

人的資本の側面では、経営視点を持った幹部人材の育成や確保に向けた投資を積極的に進めています。さらに、将来を見据えた設備投資や地方創生への取り組みも成長を支える重要な要素として位置づけられています。

リスク

建設業界特有の課題として、資材価格の高騰が工事原価を押し上げ、請負金額への転嫁が困難になるリスクが存在します。また、施工物件の引渡時に未回収の代金が残るケースが多く、発注者や仕入先・外重先の信用不安による影響も懸念されます。人身事故や施工物に関する重大な事故が発生した場合には、企業の信頼や業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

さらに、大規模地震や風水害といった自然災害、あるいはサイバー攻撃による情報漏洩などのリスクにも対応が必要です。これらのリスクに対し、同社はISO 9001の取得や安全管理の徹底、セキュリティ対策の強化等で取り組んでいます。

競合

建設業界における競争環境において、同社は土木と建築の両面で強固な基盤を有しています。土木分野では公共工事の比率が高く、安定的な受注基盤を確保することで競合に対する優位性を構築しています。建築分野においては、工場や倉庫といった特定のニーズに応える技術提案力を強化し、差別化を図る戦略をとっています。

資材価格の高騰や労務需給の逼迫といった厳しい外部環境に対し、効率的な施工管理と原価管理の徹底で対応しています。地域における基幹産業としての役割を果たすため、近隣の競合他社との差別化要因として技術力と提案力を重視しています。

バリュエーション

最新の市場データに基づくと、同社の株価は1,005円となっており、時価総額は約121.1億円です。PERは14.04倍、PBRは1.07倍と算出されており、建設業種内での評価を反映しています。配当利回りは5.97%と高く、安定した収益基盤を背景とした株主還元への期待が伺えます。

中期経営計画においてROE 10%の達成やDOE 6%の設定など、積極的な資本政策を打ち出している点が特徴です。今後、自己株式の取得を含む株主還元策の実行により、企業価値のさらなる向上が期待される状況にあります。