事業モデル

同社は大成建設1801グループに属し、プレストレスト・コンクリート(PC)技術を核とした土木事業および建築事業を展開しています。土木事業では、高速道路の更新や修繕工事を中心に安定した受注を獲得しており、新設橋梁分野での受注も増加傾向にあります。

建築事業においては、企業の設備投資や都市再開発の需要を取り込み、選別受注と徹底した原価管理により収益性を確保しています。また、関係会社を通じて製造・販売を行うほか、不動産の販売や賃貸といったその他事業も展開しており、多角的な事業基盤を有しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は1,493億円(前年同期比10.1%増)に達し、営業利益は129億円(同5.0%増)と堅調な推移を見せました。土木事業では売上高758億円、建築事業では629億円を計上しており、いずれのセグメントも前年比で成長を記録しています。

特に土木事業における受注高は、新設橋梁工事の増加により期初計画を上回る結果となりました。また、研究開発費として1,024百万円を投じ、DX推進室の新設や「スチームレスプレキャストコンクリート」の開発など、技術革新を通じた生産性向上に注力しています。

成長ドライバー

成長の源泉は、高度なPC技術に基づく強固な施工体制と、最新技術への積極的な投資にあります。特に土木分野では、国土強靱化政策に伴う公共投資の継続や、新設橋梁・耐震補強工事といった安定した需要が見込まれています。

また、DX推進室の設置による業務の自動化やデジタル技術の活用は、人財確保が課題となる建設業界において重要な成長因子となります。環境負荷低減に向けたコンクリート開発など、次世代のニーズに対応する技術革新も将来の競争力を支える要素です。

リスク

事業構造上、土木事業における公共事業への高い依存度が挙げられ、予算削減が行われた際の業績への影響が懸念されます。また、建設業界特有の課題として、資材価格や労務費の高騰を十分に転嫁できない場合の採算悪化リスクが存在します。

さらに、海外展開に伴うカントリーリスクや、工事における重大な人身事故による企業評価の低下も重要なリスク要因です。加えて、建設業界における深刻な人財不足や、金利動向による資金調達コストの変動など、外部環境の変化に対する柔軟な対応が求められています。

競合

同社はプレストレスト・コンクリート工事において強みを持っており、大成建設グループとしての基盤を活かした安定的な受注体制を構築しています。土木分野では公共投資やインフラ更新の需要を取り込み、建築分野では民間企業の設備投資や都市再開発のニーズに対応しています。

競合他社との差別化要因として、高度な技術力とDXによる生産性向上への取り組みが挙げられます。特に環境配慮型製品の開発やICTを活用した独自の建設システム構築など、技術革理を通じた付加価値の提供により、競争の激化する市場において優位性を確保しようとしています。

バリュエーション

2026年7月31日時点の株価は2,281円であり、同日の時価総額は約1068.0億円となっています。この時点でのPERは11.44倍、PBRは1.63倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは4.43%となっており、安定した収益基盤を背景とした評価が見て取れます。これらの指標は、2026年8月1日時点の最新の市場データに基づいた数値です。