事業モデル
同社は電力関連設備や一般電気設備工事の設計・施工を主軸とする建設企業であり、電力グループからの受注が主要な事業基盤となっています。設備工事業では、火力、原子力、水力、太陽光、バイオマスといった多岐にわたる発電設備の建設および保守を手掛けています。
その他の事業として、発電事業、不動産事業、リース・レンタル事業、保険代理業などを展開しており、多角的な事業ポートフォリオを構築しています。特に原子力分野では廃炉・安定化作業や再稼働に向けた工事に強みがあり、変電分野においてもDXやGXの進展に伴う需要増加への対応を進めています。
KPI
当連結会計年度における受注高は914億66百万円となり、前年比で42.5%の大幅な増加を記録しました。一方で売上高は677億22百万円と、前年比で23.5%の減少となっており、受注と売上の乖離が見られます。
セグメント別では、設備工事業の受注高が854億64百万円(前期比46.0%増)に達する一方で、売上高は616億72百万円(同25.7%減)となっています。その他の事業については、売上高が前年比12.8%増の61億12百万円となり、セグメント利益も黒字を確保しています。
成長ドライバー
カーボンニュートラルに向けたGXやDXの進展により、電力需要の増加が見込まれる変電分野や原子力分野への注力が成長の鍵となります。特に原子力分野では再稼働に向けた工事や保守、廃炉関連の水処理設備など、多角的な展開を見込んでいます。
また、バイオマス分野におけるCCUS(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)の適用や、産学連携によるバイオガス発電の商業化も推進しています。さらに、太陽光や蓄電池といった再生可能エネルギー関連の広大な市場に対し、採算性の見込める範囲で選択的な受注を拡大する方針です。
リスク
外部環境の変化に伴うリスクとして、エネルギー政策の変動による収支悪化や、国際情勢に起因する為替・資材高騰の影響が挙げられます。これらに対し、経営層によるモニタリングや、調達先の多様化、専門家との連携を通じたリスク分散策を講じています。
また、バイオマス発電所における火災事故の発生や、サイバー攻撃による情報漏洩、深刻な人手不足といった運営上のリスクも特定されています。これらに対しては、安全な設備への改良、セキュリティ対策の強化、および若手育成や採用チャネルの拡大による人材確保に取り組んでいます。
競合
同社は電力関連設備の設計・施工において強固な技術力を有しており、特に原子力や変電といった高度な専門性が求められる分野で存在感を示しています。主要な取引先には大手電力会社が含まれており、安定した受注基盤を構築しているとみられます。
競合環境においては、脱炭素化に向けた既存設備の改造や、LNG火力発電の新設など、技術力の高度な活用が求められる領域での優位性が重要となります。また、再生可能エネルギー分野の拡大に伴い、関連する施工・保守能力を持つ企業との競争の中で、独自の強みを発揮する戦略をとっています。
バリュエーション
2026年7月31日時点の株価は1,994円であり、同日の時価総額は約660.7億円となっています。この水準におけるPERは15.46倍と算出されています。
また、同日のPBRは0.91倍となっており、配当利回りは3.91%を記録しています。これらの指標は2026年8月1日のデータに基づいた評価となります。
