事業モデル
同社はコンサルティングからシステムの企画、設計、構築、運用・保守までを一貫して提供する情報システム総合サービスを展開しています。事業は「ビジネスソリューション」と「コンサルティング&デジタルサービス」の2つに区分され、製造や金融など幅広い業種へ対応しています。
特に近年は、単なる受託開発から脱却し、アセット活用型(A型)やマルチ企業向けプラットフォーム提供(M型)といった新収益モデルへの転換を推進しています。これらを含む「TAM型」の売上構成比は当期で38%に達しており、2027年度には75%を目指す方針です。
KPI
当連結会計年度の売上収益は、前連結会計年度と比較して43,038百万円の増収となる381,340百万円を記録しました。特に産業・鉄鋼分野や流通分野での好調な推移に加え、新規子会社の連結が寄与しています。
営業利益についても、当期は44,242百万円となり、前年同期比で5,744百万円の増益を達成しました。売上総利益率の改善や、中期経営計画に基づく施策の先行実施が、収益性の向上に寄与したと分析されます。
成長ドライバー
成長の核となるのは、生成AIや自動化技術を活用した開発プロセスの変革です。独自の開発・運用統合プラットフォーム「Nestorium」や、AI駆動型開発プラットフォーム「NS Devia」の活用により、2027年度に向けた開発生産性の向上を目指しています。
また、積極的なM&Aや資本業務提携を通じて事業領域を拡大しており、当期は複数の企業を買収し、製造業向けや海外市場での展開を強化しました。さらに、AIエージェントのプロダッキングなど、研究開発で得た技術を直接事業に結びつける動きも加速しています。
リスク
情報システム構築におけるプロジェクトの複雑化や短工期の要求により、当初想定以上の費用が発生するリスクが存在します。また、SaaS型サービスの提供拡大に伴い、顧客情報の漏洩やサイバー攻撃に対する高度なセキュリティ体制の維持が重要課題となっています。
さらに、生成AIの普及に伴う知的所有権の侵害リスクへの対応も継続的な課題です。これらに対し、同社はプロジェクトリスク管理機構の設置や、専門組織による監視体制の強化、開発プロセスへのセキュリティ要件の組み込み等で対応を図っています。
競合
同社は製造、流通、金融、公共など多岐にわたる業界から顧客基盤を獲得しており、特定の製品や技術に偏らない幅広いソリューションを提供しています。特に日本製鉄5401グループとの安定的な取引関係を維持しつつ、多様な業種への展開を進めています。
競合環境においては、DX需要の拡大に伴い、高度なコンサルティング能力とシステム構築力の両立が求められる状況にあります。同社は「Corepeak」というブランドを通じて、顧客の経営課題から実装までを一気通貫で支援する体制を整え、差別化を図っています。
バリュエーション
2026年7月31日時点の株価は3,915円であり、時価総額は約7163.7億円となっています。同日の市場データに基づくPERは23.26倍、PBRは2.57倍と算出されています。
また、同日の市場データにおける配当利回りは2.22%となっています。これらの指標は、同社が推進する新ビジネスモデルへの移行や成長投資の進捗を反映する要素となります。