事業モデル

同社はスポーツクラブ運営を主軸とし、フィットネスクラブやスイミング、テニス、ゴルフなどの多角的なスクール事業を展開しています。提供するサービスは個人向けの会員制モデルに加え、自治体や企業・健康保険組合を対象としたBtoGおよびBtoBの健康づくり支援を含みます。さらに、家庭用運動器具の販売を行うホームフィットネス事業や、介護・医療周辺事業など、施設への来館に依存しない多角的なビジネスを展開しています。

2025年4月には株式会社スポーツオアシスを吸収合併し、より強固な経営基盤のもとで「健康のソリューションカンパニー」を目指す体制を構築しました。これらの活動を通じて、単なる運動の場を提供するだけでなく、地域や企業の健康課題解決に寄与する社会的な役割を果たしています。

KPI

当連結会計年度におけるスポーツクラブ事業の売上高は532億17百万円と、前年同期比で35.3%の成長を記録しました。同事業における在籍会員数は500,126名に達し、うちオンライン会員を含むなど多様な形態での集客が進んでいます。ホームフィットネス事業の売上高は48億37百万円と前年同期比で大幅な増加を見せており、ECチャネルを通じた販売が堅調です。

介護・医療周辺事業においても、リハビリ特化型デイサービスや専門資格の認定など多角的な展開により20億32百万円の売上を計上しました。中期経営計画では、2027年度に向けた売上高目標を750億円、営業利益目標を55億円と掲げ、収益力の向上を目指しています。

成長ドライバー

成長の主要な原動力の一つは、企業や健康保険組合向けの法人向け会員プランであるマンスリーコーポレート会員の獲得です。また、ICT技術を活用した「スマートテニスレッスン」や「スマートスイミングレッスン」などの導入により、スクール事業の付加価値を高めています。BtoG領域では、学校の水泳授業の受託拡大や自治体との連携強化を通じた公共施設等官民連携(PPP)事業の推進に注力しています。

ホームフィットネス分野では、ECサイトでの人気商品の安定した販売とブランド認知度の向上が寄与しています。さらに、介護・医療周辺事業におけるリハビリ特化型拠点のドミナント展開や専門資格認定事業の強化も成長を支える要素です。

リスク

自然災害や感染症の拡大により施設が休業せざるを得ない場合、来場機会の減少から売上や会員数に影響を及ぼす可能性があります。また、競合店舗の出店や個人消費の低迷による会員数の減少リスクに対し、法人向け事業やホームフィットネス等の多角化で対応しています。新規出店には1クラブあたり約3億円以上の資金が必要となるため、過度な投資拡大による財務負担の増大が懸念されます。

さらに、設備投資の回収計画に乖離が生じた場合の減損損失リスクについても、厳格なモニタリング体制を構築して管理しています。経済環境の変化に伴う金利上昇や為替変動(特に海外子会社への出資に関連する部分)も経営成績に影響を与える要因として認識されています。

競合

フィットネス業界では24時間ジムなどの多様なニーズに対応した小型業態の参入が加速しており、競争環境は変化しています。同社はこの競争に対し、単一の施設提供ではなくスクール事業やコミュニルづくりといった総合型スポーツクラブの強みを活かした差別化を図っています。また、個人向けだけでなく自治体や企業との連携を深めることで、競合他社と異なる独自のポジションを確立しようとしています。

特にBtoG領域における公共施設等の運営受託は、参入障壁の高い安定的な事業基盤の構築に寄与しています。これらの多角的なアプローチにより、一般的なフィットネス市場のみならず広範な健康課題解決の場としての地位を確立しています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は1,000円となっており、時価総額は約189.2億円です。株価に対する純資産の割合を示すPBRは1.95倍と算出されています。配当利回りは1.30%となっており、投資家に対して一定の還元が行われています。

これらの数値は、同社が成長に向けた投資を継続しながらも、安定した事業基盤を有していることを示唆しています。今後、中期経営計画に基づく収益性の向上や新規事業の進展が、市場評価にどのように反映されるかが注目されます。