事業モデル
同社は、子どもの夢中を育むことをミッションに掲げ、インターネットメディア事業を展開しています。主力サービスである「ごっこランド」は、子どもが様々な職業や社会の仕組みを体験できるプラットフォーム型アプリです。このビジネスモデルでは、ユーザーである子供向けコンテンツを無料で提供する一方で、出店する企業や団体から出店料を収受する構造をとっています。
2013年のサービス開始以来、累計ダウンロード数は800万件を超え、多くのファミリー層に利用されています。また、アプリでの体験に加え、リアルイベント「ごっこランドEXPO」を展開することで、デジタルとリアルの両面から企業との接点を創出しています。
KPI
同社の主要なKPIとして、アプリの普及度を示すダウンロード数と、活発な利用状況を示す月間プレイ回数が挙げられます。当連結会計年度末において、「ごっこランド」の累計ダウンロード数は800万件を突破しており、安定したユーザー基盤を有しています。また、同期間の月間平均プレイ回数は2,286万回に達し、2025年3月には過去最高の2,854万回を記録しました。
さらに、パビリオン出店数は96件に上り、企業との提携基盤が拡大していることを示しています。リアルイベント「ごっこランドEXPO」においても、当連結会計年度で累計来場者数が6.5万人を突破するなど、高い集客力を示しています。
成長ドライバー
今後の成長に向けた主要なドライバーは、海外展開の加速とリアル領域の拡大にあります。アジア市場において、ベトナムでの成功を踏まえ、インドネシアやタイなどへの「Gokko World」の提供を強化しています。特に若年層が多いインドネシアや、マーケティングが成熟したタイは有望な成長市場として位置付けられています。
また、2024年7月より本格展開する「ごっこランドEXPO」は、デジタルとリアルを融合させた新たな収益の柱として期待されています。中期経営計画では、これら海外およびリアルの要素を強化することで、2028年12月期に向けた売上高・営業利益の拡大を目指しています。
リスク
同社の事業構造において、収益の約8割が主力サービス「ごっこランド」の出店料に依存している点が重要なリスク要因です。特定のサービスへの高い依存度は、将来的な法規制や予期せぬ環境変化による影響を直接的に受けやすい構造となっています。また、競合他社や異業種からの参入により、サービスの差別化が困難になる可能性も認識されています。
さらに、AppleやGoogleのプラットフォーム規約変更や、開発エンジン提供元の動向といった外部要因への依存も課題となります。これらのリスクに対し、同社は新規事業の検討やマーケジュール開拓、プロダクトの改修を通じて対応を図っています。
競合
教育・知育アプリ市場においては、学習塾運営会社による参入や大手通信会社の進出など、競合環境が激化しています。特に子どものスマートフォンやタブレット利用が増加する中で、他社との明確な差別化が求められる状況にあります。同社は「ごっこランド」の独自の世界観と、リアルイベントを通じた体験価値の提供によって競争優位性を構築しようとしています。
また、少子化の影響による国内市場の成長鈍化を見据え、海外展開や対象年齢層の拡大を通じて競合への対抗を図る方針です。独自のプラットフォームとしての地位を確立し、企業との強固なパートナーシップを維持することが重要となります。
バリュエーション
同社の株価は2026年6月19日時点で865円となっており、時価総額は約22.7億円です。市場データに基づくPERは14.26倍であり、PBRは0.94倍と算出されています。これらの数値は最新の市場動向を反映したものであり、同社の現在の評価を示しています。
事業構造としては、出店料によるストック型の収益基盤を持ちつつ、成長に向けた投資を行っている段階にあります。今後、海外展開やリアルイベントの拡大が、市場における企業価値のさらなる向上に寄与するかどうかが注目されます。