事業モデル
同社は、中古品をメインとした宝石・貴金属、時計、バッグなどのブランド・ファッション事業を中核として展開しています。国内では買取センターやイベント買取、出張買取など多様なチャネルを通じて個人から仕入を行い、店舗およびECで販売する体制を構築しています。また、タイヤ・ホイール事業においては、専門性の高い製品の提供とアフターサービスを通じた独自の価値提供を行っています。
不動産賃貸事業は、自社グループ内の主要店舗の管理や賃貸を行うことで安定した運営に寄与しています。海外事業においても、アジアを中心とした複数の拠点を展開し、グローバルなリユース市場での存在感を高めています。
KPI
当連結会計年度において、同社の売上高は158,994百万円を記録し、前年同期比で33.1%の増収となりました。ブランド・ファッション事業では、国内子会社の好調な推移により過去最高売上高を達成しています。タイヤ・ホイール事業においても、冬用および夏用タイヤの販売が好調に推展し、売上高は5,872百万円と前年比15.8%増となりました。
不動産賃貸事業の売上高も358百万円となり、前年同期比で25.0%の増加を見せています。一方で、一部商品の相場変動の影響により、営業利益は6,176百万円と前年同期比で17.1%減となっています。
成長ドライバー
中期経営計画「Beyond the 80th year milestone」に基づき、M&Aを通じた事業拡大を積極的に推進しています。ブランド・ファッション事業では、2024年以降に複数の企業や拠点の株式取得および吸収合併を実施し、規模の拡大を図っています。個人買取の強化に向けたCRMの活用やLTVの向上、さらにはOMOによる顧客体験価値の向上が成長の柱となります。
グローバル展開においては、アジアや北米を中心としたエリア拡大への投資を継続的に行い、海外でのシェア拡大を目指しています。また、法人向けオークションの強化や提携先を通じた新たな仕入チャネルの開拓により、市場における優位性を確保する方針です。
リスク
中古品の仕入において、景気動向や競合の増加、顧客マインドの変化等により、安定的な在庫確保が困難になるリスクがあります。高度な専門知識を持つ鑑定士の確保は重要な経営課題であり、人材の流出は買取ノウハウの喪失に直結します。コピー商品の流通によるトラブルへの対応は業界共通の課題であり、真贋チェック体制の不備はブランドへの信頼を損なう恐れがあります。
また、店舗の多くが賃借物件であるため、契約更新時の賃料上昇や、特定の地域への店舗集中に伴う災害リスクが存在します。さらに、為替相場の急激な変動や一部商品の価格動向の変化が、売上総利益率に直接的な影響を及ぼす可能性があります。
競合
リユース業界は、持続可能な社会の実現に向けた意識の高まりを背景に市場全体が拡大傾向にあります。一方で、資本力のある企業の参入やM&Aによる事業規模の拡大が進んでおり、買取・販売における競争は激化しています。同社は、ブランド・ファッション事業において独自の鑑定ノウハウと多角的な仕入チャネルを持つことで差別化を図っています。
タイヤ・ホイール事業においても、単なる小売ではなく専門性の高い提案を行うことで競合との差異を設けています。多様な店舗形態やECの強化、さらにはグローバル展開を通じて、競争環境における優位性を確保する戦略をとっています。
バリュエーション
最新の市場データに基づくと、同社の株価は5,220円となっており、時価総額は約573.6億円です。PERは10.44倍と算出されており、PBRは1.54倍の水準で推移しています。配当利回りは2.07%となっており、投資家に対して一定の還元が行われています。
これらの指標は、同社のブランド・ファッション事業およびタイヤ・ホイール事業の安定した基盤を反映しているものとみられます。評価にあたっては、近年のM&Aによる規模拡大やグローバル展開への投資効果が今後の成長要因として注目されます。