事業モデル
同社は持株会社として、調剤薬局事業を中核とした多角的な事業展開を行っています。調剤薬局事業では、医療機関の処方せんに基づき一般患者へ医薬品の調剤を行うサービスを提供しています。また、物販事業では化粧品販売やコンビニエンスストア、ドラッグストアの運営を展開しており、調剤薬局とのシナジーを追求しています。
さらに、医学資料の保管・管理や、JR札幌駅内での医療モール経営など、周辺業務を含めた多角的な展開を行っています。その他にも、システムインテグレーションや人材派遣、介護関連事業など、多様な事業を展開しつつ収益機会の拡大を図っています。
KPI
調剤薬局事業においては、M&Aによる店舗数拡大と新規出店により、当連結会計年度の売上高は52,625百万円(前年同期比19.1%増)を達成しました。一方で、調剤報酬の減少や原価・人件費の上昇といった要因により、同事業のセグメント利益は578百万円と前年同期比で47.3%減少しています。物販事業では、コンビニエンスストア部門の好調な推移により売上高が8,696百万円(前年同期比5.0%増)となり、損失幅を縮小させています。
医学資料保管・管理事業は、受注時期の変動等により当連結会計年度の売上高は609百万円となりました。医療モール経営事業では、売上高511百万円(前年同期比1.1%増)を計上しています。
成長ドライバー
同社は「Make a Leap 2027」という新中期経営計画のもと、調剤薬局事業を基軸とした成長戦略を推進しています。積極的なM&Aを通じて店舗数を拡大し、当連結会計年度には調剤薬局の店舗数が401店舗に達しました。今後は、新たに獲得した店舗のPMI(統合プロセス)を早期に完遂させることで、運営効率と利益率の向上を目指します。
また、DX化によるオンライン服薬指導の推進や、マイナ保険証の利用促進など、テクノロジーを活用した利便性向上にも取り組んでいます。さらに、独自の認定資格を持つスタッフによる健康支援プログラムや、地域との連携を深める「カフェにゃーまらいず」などの展開により、ブランド価値の向上を図ります。
リスク
調剤薬局事業および物販事業は、各都道府県知事等による許可や指定など、厳格な法規制の下で運営されています。万一、法令違反等によりこれらの許認可が取り消された場合、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、医療制度の改定(薬価改定や調剤基本料の見直し等)は頻繁に行われており、その動向によって収益性が変動するリスクがあります。
さらに、仕入環境の変動による原価の上昇や、人件費の上昇といったコスト面での不確実性も存在します。M&Aに伴う統合プロセスの遅延や、それに伴う一時的な費用負担が経営成績に影響を及ぼす可能性も考慮する必要があります。
競合
調剤薬局業界は、高齢者人口の増加に伴い処方せん枚数が増加する一方で、市場成長の鈍化や参入企業の増加による競争激化が進んでいます。特に、大手チェーンへの集約や寡占化が進む中で、独自の強みを持つことが重要視されています。同社は、調剤薬師としての専門性を追求し、高度な医療・介護・ヘルスケアを推進する「かかりつけ薬局」としての役割を強化しています。
また、独自資格による健康支援プログラムの提供や、DXを活用した効率的な運営体制の構築により差別化を図っています。これらの取り組みを通じて、競合他社との差異化とブランド価値の向上を目指す戦略をとっています。
バリュエーション
同社の株価は501円(2026-06-19時点)となっており、時価総額は約57.6億円です。PBRは0.86倍と算出されており、市場における評価を反映しています。配当利回りは2.79%となっており、投資家に対する還元が行われています。
これらの数値は最新の市場データに基づいたものであり、今後の経営戦略の進捗や業績推移により変動する可能性があります。同社は中期経営計画において、将来的な売上高目標を700億円、営業利益16億円と掲げており、成長への期待が織り込まれています。