事業モデル
同社は長野県内において「デリシア」と「業務スーパー及びユーパレット」という、異なるコンセプトを持つ2つの流通ブランドを展開しています。高品質を追求する店舗と、低価格・大容量を強みとする店舗の使い分けにより、多様な顧客ニーズへの対応とドミナント戦略による効率化を実現しています。
また、運輸事業ではバス、鉄道、タクシー、自動車整備を網羅し、特に観光路線バスやタクシーにおいて高いシェアを誇ります。さらに、ホテル・旅館、サービスエリア、旅行といった観光関連事業も手掛けており、地域密着型の多角的な事業構造を構築しています。
KPI
当連結会計年度の営業収益は107,422,042千円となり、前年同期比で3.5%の増加を記録しました。これに伴い、営業利益は3,914,047千円(同14.7%増)、経常利益は3,558,208千円(同16.3%増)と堅調に推移しています。
セグメント別では、流通事業が約787億円の収益を支える中、運輸事業は約142億円、観光事業は約127億円の規模となっています。特に運輸事業と観光事業は、前年同期と比較してそれぞれ31.2%、25.6%の増収を達成しており、成長が顕著です。
成長ドライバー
流通事業においては、新フォーマット「デリシアミールズ」の展開や、移動スーパー、ネットスーパー、無人決済店舗といったマルチチャネル化による顧客基盤の拡大が進んでいます。これらの施策により、変化する消費動向への対応と利便性の向上を図っています。
運輸・観光事業においては、インバウンド需要の取り込みや、一部路線での運賃改定が寄与しています。特に白馬や上高地といった主要な観光エリアにおける輸送力の強化と、サービスエリア等での客単価上昇が収益を押し上げる要因となっています。
リスク
事業環境としては、燃料費や原材料費の高騰、電気・ガス料金の上昇によるコスト増が、流通および運輸の利益を圧迫するリスクがあります。また、深刻な人手不足、特にバス乗務員の確保が困難な状況は、将来的な事業成長における大きなボトルネックとなる可能性があります。
自然災害や気候変動による影響も重要なリスク要因です。長野県内に拠点が集中しているため、大規模地震等の発生時には供給網の寸断や施設への被害により、事業継続に重大な支障をきたす恐れがあるため、BCPの策定等で対応にあたっています。
競合
流通事業においては、競合他社よりも優位な地位を獲得するためのドミナント戦略を採用しています。単一の価格路線ではなく、高品質・高付加価値と低価格・大容量という異なるアプローチを使い分けることで、独自の競争優位性を構築しています。
運輸事業では、長野県内においてタクシー事業の売上シェアがトップクラスに位置しており、強固な基盤を有しています。観光路線バスにおいても高い利益率を誇るなど、地域におけるインフラとしての地位を確立し、競合に対する優位性を確保しています。
バリュエーション
2024年3月31日時点の市場データに基づくと、同社の株価は1,568円(2024/03/29時点)となっており、時価総額は173億円です。この時点におけるPERは14.1倍、PBRは1.5倍と算出されています。
また、同社の配当利回りは3.6%となっています。これらの数値は提供された市場データに基づくものであり、事業の安定性と成長性を反映した評価となっています。
