事業モデル

同社は「繊維」「産業材」「不動産・サービス」の3つの主要事業を展開しています。繊維事業では、糸や布などの基礎製品から、機能素材を用いたユニフォームや海外向けの衣料まで多岐にわたる製品を提供しています。

産業材事業では、製紙用ドライヤーやフィルタークロスといった工業用品に加え、食品用増粘安定剤を含む化成品を製造販売しています。不動産・サービス事業においては、不動産賃貸やインバウンド需要に対応したリネンサプライを展開し、多角的な収益基盤を構築しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は390億87百万円となり、前連結会計年度比1.0%増を記録しました。営業利益は13億46百万円(同5.8%減)、経常利益は10億47百万円(同20.8%減)となっています。

一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却益を計上したことにより9億14百万円(同14.2%増)となりました。自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.2ポイント増加し、41.1%となっています。

成長ドライバー

新中期経営計画「TG25-27」において、繊維技術を基盤とした新たな価値創造と成長への変革を掲げています。特に化成品事業では、2025年1月に新工場が竣工し、食品用増粘安定剤の販売拡大に向けた生産体制の強化が進んでいます。

また、リネンサプライ事業ではインバウンド需要を見据えた設備更新による効率化を図り、海外市場でも台湾やベトナムでの拠点整備を進めています。研究開発面では、抗ウイルス加工やバイオプラスチック等の環境配慮型素材の開発に注力し、次世代の成長を追求しています。

リスク

原材料となる合成繊維や燃料の調達において、原油価格の急激な変動や自然災害による供給網の混乱が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外からの輸入や円換算の影響を受けるため、為替相場の変動も重要なリスク要因として認識されています。

さらに、少子化に伴う高度な専門性を持つ人材の確保に向けた競争激化や、気候変動に関する規制・炭素税導入への対応も課題となります。これらに対し、同社はリスクマネジメント体制を整備し、コンプライアンスや情報セキュリティの強化を通じて事業継続性を高めています。

競合

繊維製品の製造販売において、独自の機能性や技術力を活かした差別化戦略を展開しています。特に「アゼック®」などの高付加価値な機能素材を用いたユニフォームや、高度な加工技術を要する特殊な衣料分野で強みを持っています。

産業材分野においても、特定の用途に特化したフィルタークロスや、独自の消臭・防汚技術を付与した製品を展開しています。これらの技術的優位性を基盤に、国内のみならずグローバルな市場において競合に対する優位性の確保を目指しています。

バリュエーション

2026年8月4日時点の株価は1,026円であり、同日の時価総額は約132.3億円となっています。この時点でのPERは13.91倍、PBRは0.37倍と算出されています。

また、同日時点の配当利回りは4.80%となっており、安定した還元姿勢が見て取れます。これらの指標は、同社の事業基盤と将来の成長への期待を反映する要素となります。