事業モデル
同社は、電子材料、メディカル、複合材、資材・ケミカル、断熱材の多岐にわたる事業を展開するグローバルな企業グループです。特に電子材料事業では、独自の技術力を背景とした高付加価値なグラスファイバー製品を提供しており、世界的なリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。
メディカル事業においては、体外診断用医薬品の開発・製造・販売を行い、原料から最終製品までグループ内で一貫して手掛けることで高品質と安定供給を実現しています。その他の事業においても、独自の技術力を活用した機能性資材や断熱材の提供を通じて、多角的な事業ポートフォリオを構築しています。
KPI
2026年3月期の連結業績は、売上高が118,229百万円(前年同期比8.4%増)、営業利益が20,819百万円(同26.6%増)と堅調に推移しました。特に電子材料事業において、AIサーバー向けなどの高付加価値製品の販売が好調に推移したことが大きく寄与しています。
財務面では、当連結会計年度末の純資産は180,383百万円となり、自己資本比率は61.3%を記録しました。また、研究開発費として3,400百万円を投じており、次世代通信規格への対応や高度な診断薬の開発など、技術革新に向けた投資を継続しています。
成長ドライバー
成長の主要な原動力は、電子材料事業における高付加価値製品の需要拡大にあります。特にAIサーバー向けや半導体パッケージ基板向けの低誘電・低熱膨張特性を持つスペシャルガラスが、次世代通信インフラの高度化を背景に強い追い風となっています。
また、メディカル事業においても、高齢化に伴う診断薬の高機能化や新興国での医療体制整備による需要拡大が見込まれています。さらに、独自の技術力を基盤とした研究開発活動により、特許取得を通じた知的財産の蓄積と新製品の創出が継続的な成長を支えています。
リスク
事業運営における主要なリスクとして、エネルギー価格の高騰や為替レートの急激な変動が挙げられます。特に原材料調達において、地政学的要因やサプライチェーンの混乱によるコスト増大や供給不安定化への対応が求められています。
また、訴訟リスクも重要な要素であり、過去の事業に関連するアスベスト訴訟が複数件係属しています。さらに、競合他社との技術競争や代替材料の開発、および製品の欠陥による品質問題や損害賠償のリスクについても、厳格な管理体制のもとで対応を講じています。
競合
電子材料事業においては、独自の基盤技術に基づく特殊組成のスペシャルガラスにより高い競争優位性を保持しています。しかしながら、国内外の競合他社による技術的キャッチアップや代替材料の開発に対する警戒も示されています。
複合材事業や資材・ケミカル事業においては、汎用品における中国メーカーの台頭など、厳しい競争環境にさらされている側面があります。これに対し、同社は研究開発体制の強化と高付加価値製品へのシフトを通じて、競合優位性の維持と向上を図っています。
バリュエーション
最新の市場データに基づくと、同社の株価は20,680円となっており、時価総額は約7099億円に達しています。PERは17.01倍、PBRは4.09倍と算出されており、市場における評価を反映しています。
配当利回りは0.14%となっており、投資家に対しては成長期待を含んだ評価がなされている状況です。これらの数値は2026年6月22日時点のデータに基づいたものです。