事業モデル

同社は仲介から用地仕入、建設までを一貫して行う「製販一体型」の事業運営体制を構築しています。この仕組みにより、都心部において利便性が高く、かつリーズナブルな価格の新築一戸建住宅を効率的に提供する体制を整えています。

事業内容は戸建関連、マンション、収益不動産、その他、プレサンスコーポレーションの5つに区分されています。特に戸建関連事業では、仲介機能と建設機能をグループ内で完結させることで、顧客ニーズの把握から物件供給までを一気通貫で遂行しています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は1,336,468百万円(前連結会計年度比3.1%増)を記録しました。営業利益は145,933百万円(同22.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は100,670百万円(同8.3%増)と、堅調な推移を見せています。

セグメント別では、戸建関連事業の営業利益が前連結会計年度比36.9%増と大きく伸長しています。また、収益不動産事業やその他(米国不動産等を含む)のセグメントにおいても、それぞれ31.4%および41.0%の営業利益増を達成しており、多角的な展開が寄与しています。

成長ドライバー

成長戦略として、今後3年間で5,000億円の成長投資を見込んでおり、そのうち3,500億円をM&Aに充てる方針です。これには2023年11月に完了したメルディア社の完全子会社化を含む、積極的な事業拡大に向けた投資が含まれています。

また、国内および海外でのM&Aに加え、既存の戸建・マンション供給体制やDX、サステナビリティへの投資も継続されます。さらに、仲介拠点の拡充を通じて販売エリアを拡大し、顧客ニーズの把握と新築住宅の開発に反映させるサイクルを強化しています。

リスク

事業環境としては、不動産市況や金利動向、地価の水準といったマクロ経済要因が業績に直接的な影響を与える可能性があります。特に首都圏への集中による競合激化や、災害による工事遅延・物件価値の毀損などがリスクとして挙げられています。

コスト面では、用地仕入価格の高騰や、建築資材・人件費の上昇が懸念されます。これらのコスト増を販売価格へ十分に転嫁できない場合、収益性が低下する恐れがあります。また、M&Aにおける事業統合の遅延やシナジーの未達も重要なリスク要因として認識されています。

競合

同社は首都圏を中心に展開しており、高い需要がある一方で競合他社との競争が激化する環境にあります。特に仕入力や販売力、ブランド力において優位な競合他社の影響を受ける可能性があり、地価の変動による需要の変化にも注意が必要です。

しかし、同社は独自の製販一体モデルを構築することで、効率的な事業運営を実現しています。仲介機能と建設機能を内包する体制により、競争環境下においても安定した供給体制を維持し、他社との差別化を図る戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月4日時点の市場データにおいて、同社の株価は8,247円となっています。この時点での時価総額は約9255.7億円であり、PERは8.55倍、PBRは1.60倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは2.39%となっています。これらの指標は、同社が推進する成長投資や株主還元方針の変更(総還元性向40%以上への引き上げ等)を背景とした評価に反映されるものと考えられます。