事業モデル
同社は「不動産売買事業」と「賃貸その他事業」の二本柱で構成される事業モデルを展開しています。売買事業では、中古物件の仕入れから内外装工事による価値向上(バリューアップ)、そして投資用・居住用としての販売までを一貫して手掛けています。
賃貸その他事業においては、自社保有の投資用不動産や固定資産をエンドユーザーへ賃貸し、安定的な収益基盤を構築しています。また、管理業務を専門会社へ委託することで、売買事業における販売活動の効率化と、物件価値の向上を両立する体制を整えています。
KPI
当連結会計年度において、同社は売上高682億62百万円(前年比9.8%増)、営業利益110億49百万円(同14.8%増)を計上しました。特に不動産売買事業における投資用・居住用不動産の販売が堅調に推移し、高い粗利率を確保しています。
仕入面では、投資用不動産の仕入額が292億80百万円と前年比57.9%増と大幅に伸長しており、積極的な事業拡大姿勢が見て取れます。また、賃貸事業においても売上高が前年比20.9%増となるなど、多角的な展開による成長が数値に表れています。
成長ドライバー
第3次中期経営計画において「事業領域の拡大」と「新たな価値創造」を戦略の軸に据え、さらなる企業価値の向上を目指しています。具体的には、アセットマネジメント事業の立ち上げや、不動産開発・特定共同事業における仕入・販売力の強化が含まれます。
また、地方エリアへの営業拠点展開や、ホテル・ヴィラといった新たなアセットタイプの取り扱い拡大も成長を牽ল্পする要因です。これらの施策により、多様なニーズに対応できる体制の構築と、安定的な収益源の確保を目指しています。
リスク
不動産売買事業は競争環境が厳しくなっており、特に参入障壁の低い居住用不動産の仕入・販売において競合他社との差別化が課題となります。また、金利上昇や金融機関の融資姿勢の変化による、有利子負債への依存(当期末58.8%)に伴う影響も注視が必要です。
さらに、不動産特定共同事業においては、税制改正による投資家ニーズの変化や、仕入・販売における不確実性がリスクとして挙げられています。これらに対し、同社は独自のノウハウに基づく物件選別や、多様な商品スキームの構築によって対応を図っています。
競合
不動産売買事業においては、首都圏を中心に競合他社との競争が激化しており、特に投資用・居住用ともに参入障壁が低い領域での差別化が求められています。同社は、独自のノウハウに基づくバリューアップ技術や、広域な営業ネットワークの構築でこれに対抗しています。
また、大手不動産会社の参入など競争環境の変化に対し、仕入・販売のスピード感や、他社では対応困難な物件の再生能力を強みとしています。独自のブランド展開やアセットタイプの多様化を通じて、競合との差別化を図る戦略をとっています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は2,341円(2026-03-19時点)となっており、時価総額は約411.2億円です。PERは6.17倍、PBRは1.19倍と算出されており、割安感のある水準で推移しています。
また、配当利回りは7.43%と高く、安定した収益基盤を背景とした株主還元への期待が反映されています。これらの指標は、同社の強固な事業基盤と成長戦略の進捗を評価する上での重要な判断材料となります。