事業モデル
同社は医療機関の処方箋に基づく調剤薬局事業を主たる事業として展開しています。これに加え、介護施設の運営や訪問介護を含むヘルスケア事業、医薬品卸事業、および不動産賃貸事業を展開する多角的な構造を有しています。
各事業は相互に関連しており、特に調剤薬局と医薬品卸の連携、および高齢化社会のニーズに応えるヘルスケア事業が経営基盤を支えています。2026年2月期末時点で、グループ全体で1都1道2府24県の広範な地域に拠点網を展開しています。
KPI
当連結会計年度において、売上高は54,982百万円(前年同期比13.6%増)を記録しました。調剤薬局事業では処方箋単価の上昇やM&Aによる寄与により、売上高26,291百万円、営業利益1,373百万円と堅調な推移を見せています。
一方でヘルスケア事業は、新設施設の先行費用や人件費の上昇の影響を受け、営業利益が前年同期比31.7%減の111百万円となりました。医薬品卸事業ではM&Aによる規模拡大により売上高が26.6%増加したものの、薬価引き下げ等の影響で営業利益は287百万円に留まっています。
成長ドライバー
中期経営計画に基づき、2028年2月期に向けた「Re-Start」を掲げ、M&Aを中心とした事業規模の拡大を推進しています。調剤薬局事業では、収益性を考慮した新規出店やM&Aを通じて、地域に根ざした「かかりつけ」機能を強化する方針です。
ヘルスケア事業においては、高齢化社会の進展に伴う需要の取り込みと、安定的な収益基盤の構築を推進しています。また、医薬品卸事業では、M&Aで獲得した拠点の統合による経営資源の集約と効率化を図り、販売力の強化を目指す方針です。
リスク
調剤薬局事業においては、医薬品医療機器等法や健康保険法に基づく厳格な法的規制への対応が求められます。また、処方箋枚数の変動要因となる気候の変化や、将来的な薬価基準・調剤報酬の改定による影響もリスクとして認識されています。
ヘルスケア事業では、介護保険法の改正に伴う報酬改定の影響や、競合他社の参入による競争激化が課題となります。さらに、高齢者を対象とする施設運営において、事故や感染症の発生といった安全管理体制の維持が重要な経営要素となっています。
競合
調剤薬局事業においては、医薬分業の伸び率が緩やかになる中で出店競争が激化しており、選別的な出店とM&Aによる規模拡大で対応しています。ヘルスケア事業では、高齢者向け住宅などの参入障壁の低さから異業種を含む競合との競争が予測されています。
これらの競争環境に対し、同社は調剤薬局と医薬品卸のシナジーを活かしたビジネスモデルの拡充や、効率経営による収益力の強化を図ることで優位性を確保する方針です。地域密着型の運営体制を強みとしつつ、組織改編を通じた統制強化を進めています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は2,680円となっており、PERは7.91倍と算出されています。PBRは0.64倍であり、資産価値に対して割安な水準で評価されている状況です。
配当利回りは4.48%となっており、安定した収益基盤を背景とした還元が期待される数値です。時価総額は約100.9億円であり、成長に向けた再始動期にある現状を反映した評価となっています。