事業モデル
同社は「SOSEI」と「CoolLaser」という2つの主要なインフラメンテナンス技術を展開しています。SOSEI事業では、特殊な樹脂を吹き付けることで老朽化した屋根を強靭化し、施工の安全性向上と断熱効果による脱炭素化に寄与する工法を提供しています。
CoolLaser事業では、高出力レーザーを用いて橋梁や鉄塔などのサビ・塗膜を除去する技術を展開しています。この技術は、従来のメンテナンス手法と比較して工程の省力化や中長期的なコスト削減を可能にするものであり、公共および民間双方のインフラオーナーから高い需要が見込まれています。
KPI
当事業年度において、同社は売上高3,133百万円(前年同期比54.7%増)を達成しました。営業利益は629百万円(同108.8%増)、経常利益は618百万円(同135.4%増)と、大幅な増益を記録しています。
セグメント別では、SOSEI事業の売上高が1,783百万円、CoolLaser事業の売上高が1,350百万円となりました。特にCoolLaser事業は前年同期比で219.3%もの大幅な増収を記録しており、新製品の導入や受注拡大が寄与しています。
成長ドライバー
成長の主要因の一つは、インフラ老朽化に伴う予防保全へのシフトです。国土交通省の動向等により、橋梁などのメンテナンス需要は今後も高まる見通しであり、CoolLaserによる効率的な施工が求められています。
また、SOSEI事業においても、工場や倉庫の屋根改修ニーズは継続的に発生しており、将来を見据えた研究開発が進んでいます。特に「SOSEI+ソーラー」の開発や、自動吹付装置「SOSEIラインロボ」による省人化ソリューションが、労働力不足への対応策として期待されています。
リスク
事業運営上のリスクとして、特定の仕入価格高騰(石油や半導体)や、受注先業界の動向による影響が挙げられています。特にCool100%の装置販売は受注生産であり、公共工事予算の変動などが業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、技術革新のスピードや競合他社の参入により、自社の特許技術に対する優位性が低下するリスクも認識されています。さらに、SOSEI事業においては特定の取引先への依存度が高い現状があり、今後の多角的な販路拡大によるリスク低減が課題となります。
競合
同社は、独自の工法や装置に関する複数の特許を取得しており、強固な競争優位性を確保しています。特にCoolLaserにおける円形照射方式は、鋼材への熱影響を抑えつつ高品質にサビを除去できる技術として評価されています。
競合他社との差別化要因として、単なる安価な施工の提供ではなく、現場の課題解決に直結する「責任施工」や高度な技術開発が挙げられます。今後も継続的な研究開発への資源配分により、模倣困難性の高い技術を維持し、市場での優位性を確立する方針です。
バリュエーション
2026年3月期の経営成績において、同社は堅調な成長を示しています。当事業年度の売上高は前年同期比54.7%増と大幅に伸長しており、特にCoolLaser事業の急成長が寄与しています。
投資活動においては、有形固定資産の取得等により688百万円の支出が発生していますが、良好な受注状況を背景とした売上高の拡大が見込まれます。特許技術に基づく強固な参入障壁と、インフラ老朽化という構造的な追い風が将来の成長を支える要因となります。
