事業モデル

同社は東京を中心としたエリアで、店舗物件に特化した「店舗転貸借事業」および「不動産売買事業」を展開しています。店舗転貸借事業では、オーナーから賃借した物件を飲食店等へ転貸し、安定的な賃料収入(ランニング)と初期の仲介・譲渡手数料(イニシャル)の両面で収益を構築する構造です。

さらに、家賃保証事業も店舗転貸借事業に含めており、多角的なアプローチでリスクを分散しています。不動産売買事業においては、都心部を中心に仕入れ販売を行い、仲介業者とのリレーションシップ強化を図ることで、独自のネットワークを構築しています。

KPI

当連結会計年度において、店舗転貸借事業の新規契約および後継付け件数は計607件に達し、前年同期比で24.4%の増加を記録しました。同期間における転貸借物件数は3,021件となり、前年度末から315件の純増を見せています。

売上高は20,012,419千円(前年同期比20.1%増)、営業利益は2,041,322千円(同50.5%増)と大幅な成長を遂げています。特に不動産売買事業では、大型物件の売却等によりセグメント利益が前年同期比で261.4%増加するなど、高い収益性を証明しています。

成長ドライバー

今後の成長に向けた主要な戦略として、東京を中心とした1都3県における転貸借物件数の積み上げを最優先課題として掲げています。特に需要の高い「好立地」「小規模」「居抜き」の物件に焦点を当て、専門性の高いノウハウを活用した仕入れを強化する方針です。

また、非飲食店舗(クリニックやジム等)が入る高利回りの空中階への展開も本格化させています。さらに、高度な専門知識を持つ人材の確保と教育体制の整備、および「店舗買取り.com」等のプラットフォームを通じた認知度向上により、事業基盤の拡大を図っています。

リスク

主要なリスクとして、物件が東京近郊に集中しているため、当該地域での自然災害や不測の事態による被害が業績に直結する構造があります。また、賃貸人側の破綻等により多額の差入保証金(総資産の42.3%)を回収できなくなるリスクも認識されています。

さらに、空き店舗発生時の家賃負担や、古物営業法等の法的規制への対応、および専門性の高い人材の確保・流出といった人的資源への依存も重要な経営課題です。これらの要因は、事業の安定的な継続において注意深く管理されるべき要素として特定されています。

競合

同社の店舗転貸借事業は、物件仕入れルートの構築に高度な難易度を要し、かつ人的な先行投資が必要となるため、他社の参入が限定的な領域です。この特異な構造により、同社は当該分野において独自の優位性を有していると認識しています。

一方で、不動産業界全体には多くの大手事業者が存在しており、将来的に競合が激化する可能性も示唆されています。しかしながら、専門性の高いノウハウに基づく「安心・安全」の提供や、仲介業者への付加価値提供により、独自のポジションを確立しています。

バリュエーション

2026年8月5日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,080円となっており、時価総額は約185.4億円です。この時点でのPERは13.64倍、PBRは3.75倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは3.08%となっています。これらの指標は、同社が保有する物件資産の価値と、店舗転貸借事業による安定的な収益構造を反映した評価となっています。