事業モデル

同社は「空室のない元気な街を創る」という理念のもと、不動産販売、賃貸、管理の3事業を展開しています。特に主力となる不動産販売事業では、収益性の低下した中古物件を取得し、リノベーションやリーシングを通じて価値を高めた上で投資家へ販売するモデルを構築しています。

不動産賃貸事業では、リニューアルによる高収益化や遊休地の活用、さらには住宅宿泊事業を含む多様なソリューションを提供しています。また、管理事業においては、既存顧客へのサービス向上に加え、新規販売物件の管理受託を通じた安定的なストック収益の確保に取り組んでいます。

KPI

当連結会計年度において、不動産販売事業は26件の販売件数を記録し、売上高は12,585,011千円に達しました。一方で、同期間の営業利益は774,443千円(前年同期比20.6%減)となっており、物件の仕入強化による在庫確保と収益性のバランスを追求しています。

不動産賃貸事業の売上高は703,651千円、管理事業は子会社の買収効果もあり売上高が254,675千円となりました。販売用不動産の仕入を積極的に進めた結果、当期末の在庫は8,293,512千円に達しており、次期以降の販売に向けた基盤を構築しています。

成長ドライバー

中期経営計画において、同社は「営業利益」および「1人当たり営業利益」の向上を重視した戦略を推進しています。具体的には、一部物件の長期保有によるリノベーションや賃料交渉の深化により、販売時の利益率とストック収益の両立を図る方針です。

また、成長に向けた施策として、取り扱う物件の大型化(5億円以上)や多様な商品種別の展開を強化しています。さらに、アセットマネジメントやDXによる業務効率化、戦略的なM&Aを通じた非連続的な成長も目指しており、2026年7月には新中期経営計画の策定を見込んでいます。

リスク

不動産事業の特性上、金利動向や地価、空室率といった外部環境の変化が業績に直接影響を及ぼすリスクがあります。特に有利子負債への依存度が高く、市場金利の上昇や信用力の低下による資金調達コストの増大には注意が必要です。

また、販売用不動産が計画通りに売却できない場合の資金繰り悪化や、在庫の評価減による損失リスクも存在します。さらに、首都圏における大手デベロッパーとの激しい競争や、優秀な人材の確保・定着、および経営層への高い依存度といった組織運営上の課題にも取り組んでいます。

競合

同社が展開する一都三県は、多くの競合他社や大手デベロッパーが存在し、特に価格競争が激しい市場環境にあります。参入障壁が比較的低い宅地建物取引業の特性上、新規参入者の増加による優良物件の獲得難も懸念される要因です。

これらの競争環境に対し、同社は独自の「収益アップ力」を強みとしています。リノベーションやリーシングを通じたバリューアップの徹底により、競合他社との差別化を図り、不動産販売事業における優位性の確立と市場シェアの拡大を目指しています。

バリュエーション

2026年8月5日時点のデータに基づくと、同社の株価は3,115円となっており、時価総額は約47.0億円です。この際のPERは14.41倍、PBRは1.11倍と算出されています。

また、同日の市場データにおける配当利回りは0.96%となっています。これらの指標は、同社が推進する不動産販売事業の成長性と、安定的な管理・賃貸事業による収益基盤を反映した評価となっています。