事業モデル
同社は抄紙用具関連事業と工業用事業の2つの柱を持ち、製造から販売までを一貫して展開する企業集団です。主要製品である抄紙用フエルトや抄紙用ベルトは、国内外の製紙会社へ提供されており、グローバルな販売体制網を構築しています。
特に海外市場では、アジア地域を中心とした成長機会の取り込みや、品質で評価される衛生用紙向けベルトの積極的な拡販を進めています。国内においては、構造的な需要減少に対応するため、付加価値の高い製品提案による収益性の確保に注力する方針です。
KPI
当連結会計年度において、連結売上高は14,791百万円(前期比6.1%増)を記録しました。この成長の背景には、海外での販売数量増加に加え、円安傾向による為替影響が寄与しています。
利益面では、連結営業利益が1,570百万円(前期比46.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,173百万円(前期比50.0%増)と大幅な伸長を見せました。また、研究開発費として316百万円を投じ、新素材の応用や製法改善に取り組んでいます。
成長ドライバー
成長の源泉は、グローバル市場における製品ミックスの改善と、技術力の高度化による競争優位性の確立にあります。特に海外では、アジア圏の需要拡大を見極めつつ、単なる数量拡大ではない収益性の向上を目指しています。
また、DXを活用した生産・業務プロセスの高度化や、大学等との連携による研究開発力の強化も重要な成長因子です。新製品や新用途の創出に向けた基盤構築により、中長期的な競争優位性を確立する方針を掲げています。
リスク
主要なリスクとして、国内製紙業界におけるデジタル化の進展に伴う、新聞用紙や印刷情報用紙の需要減少が挙げられます。また、原材料となる石油関連素材の価格高騰や、地政学的リスクによる供給への影響も注視すべき要因です。
さらに、海外売上高比率が高いため為替変動の影響を受けやすく、中長期的な動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。その他にも、金利上昇による有利子負債への影響や、サイバーセキュリティリスクへの対応が経営上の課題として認識されています。
競合
同社は抄紙用具の専門企業として、国内外の製紙メーカーに対し独自の技術力を背景とした製品を提供しています。特に品質面で世界的に評価される衛生用紙向けベルトなどの高付加価値製品を展開し、差別化を図っています。
競合環境においては、海外市場における新規参入者の増加や既存メーカーとの競争激化が課題となっています。これに対し、同社は独自の研究開発体制と生産体制の最適化を通じて、コスト競争力と品質の両立による優位性の確保を目指しています。
バリュエーション
2026年8月7日時点の市場データにおいて、株価は3,405円となっており、PERは11.90倍を記録しています。PBRは0.57倍と算出されており、配当利回りは3.05%となっています。
これらの数値は、同社の事業基盤や成長戦略の評価を反映する指標となります。投資判断にあたっては、これら市場データに基づいた現状の評価が重要となります。
