事業モデル
同社はドラッグストアおよび調剤薬局の運営を中心とするリテール事業と、決済サービスやインバウンド支援を含むマーケティング事業を展開しています。リテール事業では、北海道内でのドミナント戦略に基づいた店舗展開に加え、観光地におけるインバウンド向け店舗の運営も行っています。
マーケティング事業においては、会員数230万人を超える「EZOCA」を基盤とした地域連携や、自治体・企業との協定を通じた多角的なサービス提供を行っています。単に商品を販売するだけでなく、デジタルマーケティングや地域課題の解決に向けたプラットフォームとしての役割も担っています。
KPI
当連結会計年度において、売上高は前年同期比4.9%増の1,001億74百万円を記録しました。営業利益は同21.0%増の16億75百万円となり、経常利益も23.4%増の16億48百万円と堅調な推移を見せています。
リテール事業単体でも売上高は前年同期比4.6%増の984億39百万円に達しており、店舗数の増加や商品単価の上昇が寄与しています。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比63.1%増と大幅な伸びを記録しました。
成長ドライバー
中期経営計画において「地域の生活総合グループへの進化」を掲げ、店舗の生活総合化や地域プラットフォーム戦略を推進しています。具体的には、調剤併設店舗の拡大や生鮮食品の取り扱いといったラインロビングにより、提供するサービスの幅を広げています。
また、公式アプリを通じたデジタルマーケティングの強化や、独自のポイント経済圏「EZOCA」を活用した地域連携も成長の柱です。今後は、これらの強みを活かした「地域で稼ぐ体制づくり」に向けた新中期経営計画のもと、収益性の向上を目指しています。
リスク
医薬品の販売に関する薬機法等の規制や、調剤報酬・薬価基準の改定動向が業績に直接的な影響を及ぼす可能性があります。また、店舗運営における薬剤師や登録販売者といった専門資格者の確保も重要な経営課題の一つです。
さらに、大規模災害や感染症による店舗への影響、システム障害に伴うサービス停止のリスクも想定されています。加えて、原材料費の高騰や人件費の上昇、さらには個人情報の漏洩など、事業運営における多角的なリスク管理が求められる環境にあります。
競合
ドラッグストア業界では、他社の積極的な出店やM&Aによる寡占化が進んでおり、競争は非常に激しい状況にあります。特に物価高騰に伴う消費者の節約志向の高まりにより、価格戦略の重要性が増しています。
同社は「エブリデー・セイム・ロープライス(ESLP)」を軸とした価格戦略や、独自のポイント経済圏による差別化で対抗しています。単なる小売から「モノ×サービス」への転換を図ることで、競合他社との差異化と顧客接点の拡大を目指す構えです。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は1,113円となっており、時価総額は約112.0億円です。PERは20.54倍、PBRは1.10倍と算出されています。
配当利回りは1.48%となっており、新中期経営計画では累進配当方針への転換を打ち出しています。今後、将来的な配当性向の向上を目指すなど、株主還元の強化も経営戦略の重要な柱として位置づけられています。