事業モデル
同社は情報セキュリティ機器の企画開発から販売までを一貫して行う「製造卸」体制を構築しており、多層防御の仕組みを提供しています。特にUTMやセキュリティスイッチといった高度な技術を要する製品群を展開し、企業のサイバー攻撃への対応を支援しています。
一方でOA関連商品販売事業では、MFPやビジネスフォンなどの不可欠な機器を提供するとともに、リピート性の高いメンテナンスや消耗品の提供によるストック型収益を構築しています。これらの商品はリース契約を活用した販売形態をとることで、顧客の導入ハードルを下げつつ安定的な取引関係を維持する仕組みを採用しています。
KPI
当連結会計年度において、売上高は17,529,920千円(前期比23.4%増)と大幅な成長を記録しました。営業利益も1,330,464千円(前期比28.1%増)、経常利益は1,393,557千円(前期比34.5%増)に達しています。
さらに、親会社株主に帰属する当期純利益は713,986千円(前期比24.3%増)となっており、主要な経営指標において前年を上回る推移を見せています。これらの数値は、同社が推進する事業基盤の強化と新製品の展開が奏功した結果とみられます。
成長ドライバー
中期経営計画「Evolution2027」に基づき、積極的なM&Aを通じて事業ポートフォリオの転換を推進しています。近年では、地域密着型の販売網を持つ企業やシステム開発に強みを持つ企業の買収を通じ、拠点の拡大とサービス範囲の拡大を図っています。
また、ストック型収益の柱である「No.1ビジネスサポート」は、保有契約数が5,000件を突破し、平均顧客単価の上昇とともに順調に伸長しています。さらに、新しく参画した子会社との連携により、法人向け携帯やエネルギー関連商品のクロスセルなど、新たな収益源の確保にも取り組んでいます。
リスク
事業環境としては、高度化するサイバー攻撃への対応が重要課題となる一方で、OA機器市場はペーパーレス化の影響で成長が鈍化しており、このギャップを埋めるための戦略的な投資が必要です。また、人手不足に伴う人件費や物流コストの上昇も経営上の懸送要因として認識されています。
さらに、M&Aの実施においては、投資先の将来予測の困難さや、買収後の統合プロセス(PMI)における課題が挙げられます。これらに対し、同社は専門の委員会を設置し、リスク管理体制の強化と事業ポートフォリオの継続的な見直しを行うことで、不測の事態への対応に努めています。
競合
同社はOA機器という伝統的な市場において強固な基盤を持ちつつ、成長性の高い情報セキュリティ分野へシフトする独自の立ち位置を築いています。特に、自社グループ内で企画から製造までを一貫して行う体制により、他社との差別化を図っています。
競合環境においては、高度なサイバー攻撃への対応が企業の経営課題となる中、多層防御の仕組みを提供できる同社の強みが重要となります。また、地域に密着した販売・保守体制を強化することで、特定のエリアにおける顧客基盤の確保と信頼性の向上を図り、競争優位性を維持する戦略をとっています。
バリュエーション
2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,573円となっており、時価総額は約103.6億円です。この時点でのPERは15.15倍、PBRは2.55倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは5.01%となっています。これらの指標は、同社が推進する成長戦略や収益構造の安定化に向けた投資状況を反映した数値として評価されます。
