事業モデル
同社はインナーウェアを中心に、アウターウェアやスポーツウェア、その他繊維製品の製造・卸売・小売を展開する企業です。国内では「ワコール」ブランドを含む複数のブランドを展開し、EC事業の拡大やリブランディングを通じて顧客接点の最適化を図っています。
海外事業においては、北中米、欧州、アジア・オセアニアの各地域で子会社や関連会社を通じて製品を供給しています。特に欧州では買収を通じた販路拡大を進めるなど、グローバルなネットワークを活用した多角的な展開を行っています。
KPI
当連結会計年度における売上収益は1,738億96百万円となり、前年同期と比較して7.1%の減少となりました。一方で、固定資産の売却による計上が寄与し、営業利益は33億28百万円を記録しています。
事業利益については、当期は33億97百万円の損失となりましたが、一部の資産売却や子会社再編などの経営判断が財務数値に影響を与えています。また、研究開発費として361百万円を計上し、高度な計測技術や新機能製品の開発に継続的に投資しています。
成長ドライバー
成長戦略として、国内ではブランドマネージャー制の導入や「ワコール」ブランドのリブランディングを実施し、ターゲットに合わせた提案を強化しています。また、コンディショニングウェア「CW-X」などの特定カテゴリーにおけるプロモーションも推進しています。
海外市場においては、欧州での販路拡大に向けた買収など、積極的な事業拡大策を実行しています。さらに、ROICマネジメントの導入やアセットライト化の推進を通じて、資本効率の向上と経営管理機能の強化を図ることで持続的な成長を目指しています。
リスク
市場構造の変化として、百貨店や量販店の減少による顧客接点の減少がブランド認知や購買意欲に与える影響をリスクとして認識しています。これに対し、EC事業の拡大や商品構成の最適化、需要連動型生産への移行によって対応を図っています。
また、原材料価格の高騰や人件費の上昇といったサプライチェーン上のコスト増大も重要な課題です。これらに対しては、ASEAN諸国での調達・生産比重の拡大や、国内拠点の集約による生産効率の向上、資材の共通化などにより、コストと品質の両立を目指しています。
競合
国内外の市場において、競合他社や低価格品、異業種からの新規参入者との競争が激化する環境にあります。特にブランドの認知度や訴求力の低下は、シェアの喪失や長期的な業績悪化につながる可能性があると認識しています。
これに対し同社は、独自の研究開発による機能性製品の開発や、特定のターゲットに向けたリブランディングを実施することで差別化を図っています。また、高度な計測技術を用いたサービス提供など、付加価値の向上を通じて競争優位性の確保に取り組んでいます。
バリュエーション
2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は4,458円となっています。この時点での時価総額は約2176.2億円であり、PERは16.83倍、PBRは1.04倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは2.27%となっています。これらの指標に基づき、市場における評価と投資家への還元状況が示されています。
