事業モデル
同社は、アパレル製品の企画から製造、物流までを一貫して手掛けるOEM事業を展開しています。カジュアルウェアやワーキングウェアなど幅広い品目を取り扱い、独自の縫製技術と高度な品質管理体制を強みとしています。
また、機能性素材の開発・加工にも注力しており、特に透湿防水などの高付加価値な技術をアパレルのみならず医療用品等へも展開しています。自社工場や海外拠点を活用し、顧客のニーズに応じた柔軟な生産体制を構築しています。
KPI
2025年3月期の連結売上高は705億79百万円と前年同期比17.3%増の推移となりました。一方で営業利益は4億33百万円となり、前年同期比では減少していますが、為替差損益を調整した独自の指標である「為替差損益調整後営業限り」は42億33百万円と前年同期比30.4%増を記録しています。
この指標により、円安環境下での事業実力値をより正確に把握することが可能となっています。当期純利益は26億円となり、前年同期比で5.8%の増加を見せています。
成長ドライバー
中期経営計画「ビジョン2025」に基づき、ASEAN諸国を中心とした生産拠点の多角化と強靭なサプライチェーンの構築を推進しています。これによりコスト競争力の強化と地政学的リスクの低減を同時に図る戦略をとっています。
また、高機能素材の開発を通じた新領域への進出や、既存顧客との深耕による営業力の強化も成長の柱です。2026年3月期に向けた売上高目標は740億円、経常利益目標は47億円へと上方修正されています。
リスク
主要な販売先である特定グループへの依存度が高く、同グループの戦略変更が業績に影響を与える可能性があります。これに対し、製品ラインナップの拡充や新規取引先の開拓を通じてリスクの分散を図っています。
また、海外生産拠点における地政学的リスクや為替変動の影響も重要な検討事項です。複数の国へ拠点を分散する体制の構築や、為替予約によるヘッジ策の実施により、外部環境の変化に対する耐性を高めています。
競合
アパレルOEM業界において、同社は単なる受託製造にとどまらず、高度な縫製技術と素材開発力を統合した強みを持っています。特に機能性素材の加工技術は欧米顧客からも高く評価されており、差別化要因となっています。
競合他社と比較して、生産拠点を中国からASEANへ戦略的にシフトさせることで、地政学的リスクへの対応とコスト競争力の両立を図っています。多品種小ロットやクイックレスポンスへの対応力も、変化の激しいアパレル市場における優位性を支えています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は2,330円となっており、PERは8.33倍と評価されています。PBRは0.60倍であり、資産価値に対して割安な水準で推移しています。
また、配当利回りは10.01%と非常に高い水準を記録しており、投資家にとっての還元姿勢が顕著です。時価総額は約241億円となっており、安定した事業基盤と高配当が特徴的な評価となっています。