事業モデル
同社は独自に開発した医療関連データベースを活用し、保険者向けのデータヘルス関連サービスと、製薬会社やアカデミア向けのデータ利活用サービスの二本柱で事業を展開しています。
データヘルス関連サービスでは、レセプトや特定健診データの分析に基づくレポート提供に加え、健康管理アプリ「kencom」を通じた保健事業の支援を行っています。一方、データ利活用サービスは、適切な許諾を得た匿名加工情報を活用し、エビデンス創出を支援するソリューションを提供しています。
KPI
同社は経営の効率性を測る指標としてEBITDAを重要視しており、当連結会計年度には前年同期のマイナスから95百万円のプラスへと転換しました。
データ利活用サービスにおいては、直近12カ月で取引社数が69社に増加し、顧客あたりの取引額も前年同期比で14%増加しています。また、研究開発活動にはグループ全体の約13.6%にあたる50名のスタッフを充て、機能強化やシステム効率化に取り組んでいます。
成長ドライバー
データ利活用サービスは、当連結会計年度において売上高が前年同期比で45%増加しており、今後も力強い成長が見込まれています。
また、健康管理アプリ「kencom」の提供先を自治体へ拡大する動きや、AIを活用した生産性の向上による事業構造の変革が成長の鍵となります。さらに、既存アセットを活用した海外展開や新規投資の検討など、中長期的な成長に向けた施策も進められています。
リスク
競合他社の参入による価格競争の激化や、医療費適正化に関する国・自治体の方針変更、および個人情報の漏洩リスクが挙げられます。
また、親会社である株式会社ディー・エヌ・エー2432の経営方針への依存や、高度な専門性を要する情報産業における人材確保の難しさも課題です。これらに対し、同社は独自の技術による差別化やセキュリティ体制の強化、採用活動の継続等で対応を図っています。
競合
ヘルスケア市場は拡大が見込まれる一方で、一部のビジネスモデルが重複する競合企業の存在により、競争環境は厳しくなると予想されます。
同社は長年培ってきた医療関連データベースや独自のレセプト分析技術、および強固な業務提携関係を武器に差別化を図っています。特に自治体向けでは、多様なニーズに対応したきめ細やかな営業と商品強化を通じて、市場における優位性の確保を目指しています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は522円、時価総額は約65.0億円となっています。
投資指標としては、PERが24.21倍、PBRが13.68倍を記録しています。これらの数値は、独自の医療データという強固なアセットと、成長に向けた構造改革の進捗を市場が評価していることを示唆しています。