事業モデル
同社は、電子カルテやオーダリング、医事会計を含む総合医療情報システムの開発・販売および保守サポートを行うシステム事業を展開しています。提供する「PlusUs」シリーズは、Webベースの設計により端末管理の負担を軽減し、高いセキュリティと低コストな運用を実現する点が特徴です。
製品群はソフトウェア、ハードウェア、保守サービス等の3つの区分で構成されています。特にクラウド型医療情報システムの提供に注力しており、データセンターを活用することで初期投資や運用コストの削減を図りつつ、高度な耐災害性を備えたサービスを提供しています。
KPI
当事業年度の売上高は6,928,650千円となり、前年同期比で27.6%の増収を記録しました。営業利益は740,630千円(同11.8%増)、経常利益は794,725千円(同13.4%増)と、上場以来過去最高の業績を達成しています。
受注高についても4,739,027千円と堅調に推移しており、特にソフトウェア分野の販売高が前年比117.7%と大きく伸長しています。また、保守サービス等の売上も前年同期比で118.1%と成長しており、安定した収益基盤を構築しています。
成長ドライバー
政府による「医療DX」の推進や、2025年12月の関連法改正など、医療機関のシステム刷新に向けた追い風が強く期待されています。特にクラウド技術を活用したWeb型システムの普及は、医療現場の効率化とデータ連携の円滑化に寄与しており、リプレイス需要の取り込みを加速させています。
また、生成AIなどの先端技術を用いた機能拡充にも積極的に取り組んでいます。具体的には、診療録から文書作成を支援する機能や音声認識による入力支援など、医療従事者の負担軽減に直結する高度なテクノロジーの実装が今後の成長の鍵となります。
リスク
医療機関を取り巻く経営環境は厳しく、診療報酬のマイナス改定が行われた場合には、顧客の投資意欲が減退し、システム導入の遅延や中止を招くリスクがあります。また、法規制や標準化の動向により、システムの再開発や改変が必要となる可能性も常に存在します。
さらに、高度な技術を持つ人材の確保や育成、サイバー攻撃による情報漏洩への対応など、IT企業特有の課題にも直面しています。これらのリスクに対し、同社は品質管理体制の強化や積極的な技術投資、専門性の高いカスタマーサービスの提供を通じて、競争優位性の維持に努めています。
競合
医療情報システム市場は、大手コンピュータメーカーや他の専門企業との間で激しい競合状況にあります。特に近年では、中規模以下の病院における導入促進が進んでおり、従来の競合構造が変化していることが指摘されています。
同社はこれに対し、長年蓄積した技術とノウハウ、および開発から保守までを一貫して提供できる体制を強みとしています。生成AIの活用や他社とのシステム連携を通じた機能拡充により、競争環境における差別化を図る戦略をとっています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は317円となっており、時価総額は約68.8億円です。PERは11.98倍、PBRは1.79倍と算出されています。
また、配当利回りは3.50%となっており、安定した収益基盤を背景とした評価が見られます。これらの数値は2026年6月時点の最新データに基づいています。