事業モデル

同社は物流や金融分野を中心とした事業会社向けに、システムコンサルティングから開発・保守まで一貫したSIソリューションを提供しています。独自の電子決済ソリューション「Incredist」シリーズや、Android端末を活用したタッチ決済ソリューション「Tapion」など、高度な技術を要する製品群を展開しています。

さらに、B2B向けECサイト構築パッケージの提供や、マイナンバーカードを用いた本人確認ソリューションなどの多角的な展開を行っています。各事業はSI、決済、ECの3つのセグメントに分類され、それぞれの領域で専門性の高い技術を提供することで顧客の課題解決を図る構造です。

KPI

当事業年度における売上高は3,063百万円を記録しており、その内訳は決済ソリューション事業が1,780百万円と最大の割合を占めています。SIソリューション事業は1,160百万円、ECソリューション事業は122百万円の売上を計上しました。

受注実績については、全セグメント合計で2,562百万円に達しており、特に決済ソリューション事業では1,523百万円の受注を獲得しています。これらの活動を通じて、技術力を軸とした安定的な顧客基盤の構築と、製品ラインナップの拡充を推進しています。

成長ドライバー

成長の源泉は、独自の高度な技術を組み合わせた競争力の高いソリューションの開発と提供にあります。特に決済ソリューション分野では、新製品である「Tapion」や「Incredist Premium Ⅲ」といった次世代型プロダクトへの注力により、中長期的な市場優位性の確保を目指しています。

また、受注残高が533百万円計上されていることから、将来の売上への積み上げが見込まれる構造となっています。特に決済ソリューションにおける大型案件の翌期への繰り越しは、次期以降の業績回復に向けた重要な成長要因として位置付けられています。

リスク

新製品の開発に伴う多額の減価償却費や、大口案件の計上時期のずれにより、一時的に営業損失が拡大するリスクを抱えています。特に決済ソリューション事業における開発投資と売上のズレが、当期および前期の業績に影響を与えた要因として挙げられています。

また、技術革新のスピードが速い分野であるため、継続的なシステム更新や高度なノウハウの維持が不可欠です。さらに、人材の確保や外注先の確保、さらには知的財産権に関する訴訟リスクなど、事業拡大に伴う管理体制の強化も重要な課題として認識されています。

競合

同社は長年培ってきた技術力を背景に、他社に対して優位性を有していると判断しています。特にシステム構築におけるコンサルティングから運用保守までの一貫した提供体制が、競合に対する強みとなっています。

一方で、大手企業や新規参入企業の存在により競争が激化する可能性も示唆されています。同社はこれに対し、独自の技術を核としたソリューションの高度化と、迅速な環境変化に対応できる組織運営を通じて優位性を維持する方針です。

バリュエーション

2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は187円となっており、時価総額は約26.9億円です。この時点でのPBRは3.82倍と算出されています。

投資判断の指標として、当期は新製品への先行投資による減価償却費の影響を受けたものの、次期以降の大型案件の計上により業績の改善を見込んでいます。独自の技術基盤と受注残高の積み上げが、今後の企業価値を評価する重要な要素となります。