事業モデル

同社は、ソフトウェア開発を受託するシステム開発事業を主軸に、ERPパッケージを活用したSI事業、運用・保守等のサポートサービスを含むその他事業を展開しています。特に社会インフラや交通、医療といった高度な専門性が求められる分野において、長年の実績とノウハウを強みとしています。

これらの事業は、1次請けおよび2次請けの双方で受注を行い、顧客の多様なニーズに対応する体制を構築しています。また、自社開発のパッケージソフトウェアや、農業ICT、サイバーセキュリティといった新領域への展開も積極的に推進しており、多角的なポートフォリオを形成しています。

KPI

当連結会計年度における売上高は21,101百万円となり、前年同期比で2.9%の増加を記録しました。これに対し、受注高は21,619百万円(3.1%増)、営業利益は921百万円(5.4%増)と堅調な推移を見せています。

特にSI事業では、不採算案件の解消や売上高の増加により利益率が改善しており、成長への寄与が見られます。また、特別利益の計上等を含めた当期純利益は1,031百万円となり、前年同期比で41.4%の大幅な増益を達成しています。

成長ドライバー

中期経営計画「Vision2026」に基づき、基盤事業の質的転換とプライムビジネスの拡大を推進しています。具体的には、クラウドサービスの活用拡大や、資本業務提携先との連携強化を通じて、より高付加価値なソリューション提供を目指す方針です。

また、DX推進コンサルティングやデジタル金融領域への参入など、新領域への挑戦も成長の柱として位置づけています。特に医療分野では、子会社の事業を統合し、高度な機能を持つ自社パッケージの展開を通じて、グループの総合力を活かした提供体制の強化を図っています。

リスク

売上高の約5割を特定の主要取引先(NEC、NTT、JR等)が占めており、これらの動向に対する依存度が非常に高いことがリスクとして挙げられています。このため、同社は基盤事業の拡大や新領域の創出を通じて、新たな取引先獲得に向けた体制構築を進めています。

また、受注開発における工数見積もりと実働の乖離による採算悪化や、高度な技術を持つ人材の確保、協力会社の安定的な確保といった課題も抱えています。これらに対し、独立したプロジェクト管理部門の設置や、評価・報酬体系の整備を通じてリスク低減に努めています。

競合

同社は、一般的な業務系システムとは異なる「特殊業務分野」において強固な地位を築いています。社会インフラや交通などの高度な専門知識が必要な領域で長年の実績を持つことが、競合他社に対する優位性の源泉となっています。

一方で、情報サービス産業全体として技術革新のスピードが速く、常に最新のノウハウを維持・更新する必要がある環境にあります。このため、同社は独自のパッケージ開発やDXコンサルティングなど、単なる受託にとどまらない付加価値の提供により競争優位性を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の市場データにおいて、株価は1,143円となっており、時価総額は約92.4億円です。この時点でのPERは11.52倍、PBRは1.15倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは3.62%となっています。これらの指標は、同社の安定した事業基盤と成長への投資姿勢を反映する数値として評価されます。