事業モデル
同社はLSIやFPDなどの電子デバイスおよび微細加工部品の設計に不可欠なEDA(電子設計用CAD)ソフトウェアの開発・販売を行っています。自社開発製品を軸とした高収益な事業体質を目指しており、ソフトウェア提供に加え、受託開発や環境構築支援を含むソリューションビジネスを展開しています。
主な顧客は半導体メーカーや液晶パネルメーカーなど多岐にわたり、国内では直販、海外では現地代理店を通じて展開しています。製品の販売だけでなく、保守サービスやコンサルテーションを組み合わせることで、顧客の設計品質の検証や自動化を支援する体制を構築しています。
KPI
当事業年度の売上高は20億41百万円となり、前年比でわずかな減収となりました。一方で営業利益は2億60百万円と前年比1.4%増を記録しており、効率的な運営が示唆されています。
製品および商品売上高は11億78百万円、保守サービス売上高は4億39百万円に達しています。ソリューション売上は一時的な要因で減少したものの、受注状況は好調であり、今後の成長に向けた基盤を維持しています。
成長ドライバー
AI関連分野の需要拡大を受け、アナログ半導体向けにAIを用いた設計自動化や効率化の取り組みを強化しています。また、2025年6月にはフォトマスクの静電破壊リスクをCAD上で検証できる新機能を実装し、製造コストの削減に寄与する製品を展開しました。
教育機関向けのクラウド型提供に向けた提携や、パワー半導体の設計効率化といった成長分野への注力も進めています。これらの取り組みにより、国内での高度な技術ニーズの掘り起こしと、海外市場における販売力の強化を推進しています。
リスク
急速な技術革新が進む半導体・FPD市場において、常に最先端のニーズを捉えた製品開発を行う必要があり、研究開発への継続的な投資が不可欠です。また、高度な専門性を要する分野であるため、優秀な人材の確保や資金の確保が競争力の維持に直結します。
さらに、海外ベンチャー企業からの仕入品に関するリスクも存在します。一部の補完製品を他社から調達しており、これらのパートナー企業の経営状況の変化が、自社の事業継続や投資回収に影響を及ぼす可能性があると認識されています。
競合
同社は高度な専門性を要するEDA分野において、独自の技術力を武器に特定のニッチな領域で強固な地位の確立を目指しています。特にアナログLSI設計の自動化など、難易度の高い課題に対するソリューション提供で差別化を図っています。
市場構造としては、国内需要が縮小傾向にある中で、海外のFPDや半導体市場への展開を強化することで競争力を維持する戦略をとっています。また、自社開発製品と厳選した代理販売品を組み合わせることで、顧客の多様なニーズに対応しています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は1,160円となっており、時価総額は約43.9億円です。PERは25.51倍、PBRは1.72倍と算出されています。
配当利回りは7.02%と高く、安定した収益基盤を背景とした株主還元姿勢が見て取れます。これらの数値は、同社の技術的優位性と成長期待を反映した評価となっています。