事業モデル

同社はアルミ電解コンデンサ用セパレータおよび電池用機能材の製造・販売を主軸としています。特に主力製品であるアルミ電解コンデンサ用セパレータは高い市場シェアを有しており、グローバルニッチトップ企業にも選定されています。

同社は顧客との信頼関係に基づき、高品質かつ高信頼性な製品を安定供給する体制を構築しています。近年のトレンドとして、電力安定化用途向けの電気二重層キャパシタ用セパレータなど、成長市場に向けた機能材の展開も進めています。

KPI

当連結会計年度において、同社は売上高18,624百万円を達成し、前連結会計年度比で16.2%の増収となりました。その内訳として、アルミ電解コンデンサ用セパレータが14,024百万円、機能材が4,600百万円を記録しています。

利益面では、原材料費の高騰や設備投資に伴う減価償却費の増加があるものの、売上高の拡大により営業利益は3,533百万円(前年比43.6%増)へと大きく伸長しました。経常利益も3,707百万円と、前連結会計年度から51.6%の成長を見せています。

成長ドライバー

生成AI技術の普及に伴うデジタルインフラ整備の進展が、同社の主力製品であるアルミ電解コンデンサ用セパレータの需要を押し上げています。特にAIサーバー関連の需要は好調に推移しており、これが業績成長の大きな原動力となっています。

中長期的な戦略として、米子工場での生産能力増強や自動倉庫の拡充といった設備投資を通じ、供給体制の強化を進めています。また、車載・通信・環境といった成長市場に向けた高付加価値製品の開発や、新素材を用いた新領域への事業展開も積極的に推進しています。

リスク

主力製品であるアルミ電解コンデンサ用セパレータは高いシェアを持つ一方で、特定の品目への依存による世界的な需要動向の影響を受けやすい構造にあります。これに対し、同社は機能材の拡販や新事業の創出を通じてリスクの分散を図っています。

原材料となるパルプの海外調達における供給不安や、電力・LNGといったエネルギー価格の変動も業績への影響要因となります。また、為替レートの変動や地政学リスクに伴うサプライチェーンの混乱など、外部環境の変化に対する多角的な対策を講じています。

競合

同社は高品質・高信頼性な製品を安定供給できる技術力を強みとしており、競合他社との差別化を図っています。特にアルミ電解コンデンサ分野ではグローバルでの競争が激化しており、価格への下落圧力が懸念される状況にあります。

これらの課題に対し、同社は顧客のニーズを先取りした研究開発を継続することで、技術的な優位性を確保する戦略をとっています。特に成長市場においては、他社と差別化できる高付加価値な製品の開発に注力し、競争力の維持・向上を目指しています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は6,810円となっており、同日の時価総額は約709.8億円です。この時点におけるPERは26.88倍、PBRは2.71倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは1.63%となっています。これらの指標は、同社が持つ高い技術力や成長市場への適応力を反映した評価の基礎となります。