事業モデル
同社は不織布および紙の製造・加工・販売を展開しており、主に衛生材料市場と外食産業市場に製品を提供しています。不織布関連事業ではパルプ不織布や化合繊不織布を生産し、紙関連事業では衛生用紙などの中間素材を供給しています。
特にパルプ不織布の製造には国内で唯一保有する特殊なフィンランド製設備を活用しており、独自の技術基盤を有しています。近年は単なる素材提供に留まらず、自社ブランド「Kireine」やOEM生産を通じた加工事業へのシフトを進めています。
KPI
当事業年度の売上高は12,110百万円となり、前事業語年度と比較して9.0%の減少となりました。一方で、不織布関連事業の売上高は6,773百万円、紙関連事業の売上高は5,336百万円をそれぞれ計上しています。
営業利益は428百万円(前年比40.2%減)、経常利益は474百万円(同41.3%減)と、厳しいコスト環境下で苦戦する構図が見られます。主要な販売先であるユニ・チャームプロダクツ株式会社への売上構成比は、当事業年度において約22.8%を占めています。
成長ドライバー
成長の柱として、2027年4月より開始予定のユニ・チャームプロダクツ社との製造委託を含む新事業の立ち上げが期待されています。これは同社の素材を活かした戦略的な加工事業展開の第一歩と位置付けられています。
また、高齢化に伴う大人用衛生用品の需要拡大や、ペットの家族化によるペットケア市場の成長も追い風となります。研究開発活動では、機能性素材の配合や環境対応素材への転換など、高付加価値な製品開発に注力しています。
リスク
原材料となるパルプや燃料価格の変動、および為替相場の影響が経営成績に与えるリスクを抱えています。特に中東情勢の影響によるエネルギー価格の高騰は、今後の不透明な要因として認識されています。
また、特定の販売先への依存や、国内で唯一の特殊設備の故障による生産停止のリスクも存在します。さらに、安価な中国製製品との競合や、物流における特定運送業者への高い依存度といった構造的な課題にも対応が必要です。
競合
同社は国内外の厳しい競争環境の中にあり、特に外食産業向けでは安価な代替品の台頭による価格競争にさらされています。これに対し、同社は品質向上とコスト管理の両立を図ることで優位性の維持を目指しています。
衛生材料市場においては、高齢化やペット需要の拡大を背景とした高付加価値製品へのシフトを進めています。他社との差別化を図るため、独自の技術力を活かした機能性のある素材開発に注力する方針です。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は402円となっており、時価総額は約31.5億円と算出されています。PERは5.75倍、PBRは0.43倍と、割安な水準で評価されている状況です。
配当利回りは3.96%となっており、安定した還元姿勢が見て取れます。これらの数値は2026年6月24日時点の市場データに基づいたものです。