事業モデル
同社はITツール、ITサービス、投資の3つのセグメントを展開する「セキュリティソリューションプラットフォーム」を有するITエンジニア集団です。ITツール事業では、自社開発のセキュリティや働き方改革ツールを提供し、ITサービス事業では、保守・受託開発や採用支援などの高度な技術提供を行っています。
投資事業においては、M&Aアドバイザリーや新興企業への投資を通じてグループの成長を加速させています。各事業は相互に補完し合う構造となっており、特にITツール事業は高い売上構成比を占める基盤として機能しています。
KPI
当連結会計年度において、売上高は前連結会計年度比29.0%増の5,641,427千円に達し、過去最高を更新しました。ITツール事業の売上高は3,219,759千円(同34.6%増)、ITサービス事業は2,421,667千円(同22.3%増)と、いずれも堅調な成長を見せています。
利益面では、営業利益が前連結会計年度比8.7%増の203,713千円となり、過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益などの影響もあり、前連結会計年度比181.9%増の308,547千円と大幅な伸長を記録しています。
成長ドライバー
成長戦略として、オーガニックグロースに加え、積極的なM&Aや戦略提携による「M&Aグロース」、および投資を通じた「投資グロース」の3軸を推進しています。特に2026年3月期にかけて、生成AIを活用した業務改革を行うProofXなどの企業を子会社化し、技術力の強化を図っています。
また、中期経営計画では2030年3月期に向けた売上高150億円、調整後営業利益15億円という野心的な目標を掲げています。この達成に向けて、AI領域の専門家を招聘するなどの戦略投資を行い、「日本発のAIガーディアン」としての地位確立を目指しています。
リスク
ITツール事業においては、高度化するサイバー脅威への対応や競合製品との差別化に向けた技術開発が不可欠な要素となります。また、同事業の売上は特定の販売パートナーであるOA機器販売会社やSIerに依存している側面があり、これらの戦略変更が業績に影響を及ぼす可能性があります。
ITサービス事業においては、高度なスキルを持つIT人材の確保と育成が最重要課題となっており、競合他社への流出による技術ノウハウの喪失がリスクとして挙げられます。さらに、特定の仕入先に対する依存があるものの、代替可能な製品も存在するため、供給網の安定化に向けた多角的な取り組みを継続しています。
競合
ITツール事業におけるセキュリティ分野では、海外ベンダーや国内メーカーとの競争環境が非常に高い状況にあります。同社はこれに対し、生成AI等の新技術を活用した機能の高度化や、独自のノウハウを持つ子会社の統合により差別化を図る戦略をとっています。
ITサービス事業の採用支援・人材紹介分野においても、競合他社は数多く存在しており、競争環境は高いと認識されています。同社は、複数の子会社を統合することで「採用広告+人材紹介+RPO」を一気通貫で提供する体制を構築し、独自の優位性を確保することを目指しています。
バリュエーション
2026年8月7日時点の市場データにおいて、株価は974円となっており、時価総額は約49.2億円です。同日のデータに基づくPERは16.26倍、PBRは2.29倍と算出されています。
また、同日時点での配当利回りは1.74%となっています。これらの指標は、同社が成長投資を積極的に行うフェーズにあることを反映した数値といえます。
