事業モデル

同社は純粋持株会社として、子会社を通じてITインフラおよびネットワークセキュリティに関する設計、販売、構築、運用、保守を一貫して提供する「ITソリューション事業」を展開しています。この事業は、海外メーカーからの製品輸入や国内調達を行う「ソリューションプロダクト事業」と、システム設計・構築や24時間365日のヘルプデスクを含む「ソリューションサービス事業」の二つに区分されます。

特にセキュリティ分野では、高度化するサイバー攻撃に対応するための各種ソリューションを提供しており、自社開発のテレワーク支援や認証強化といったソフトウェア製品も展開しています。これらの提供は主に販売パートナーを通じて行われ、エンドユーザーへの安定的な価値提供を支える体制が構築されています。

KPI

当連結会計年度において、同社は売上高25,074,483千円(前年同期比34.0%増)、営業利益1,854,284千円(同157.5%増)を計上しました。ソリューションプロダクト事業の売上高は16,633,166千円と大きく伸長し、同社が掲げる中期経営計画の目標達成に向けた良好な進捗を示しています。

また、当連結会計年度末の総資産は18,647,258千円に達しており、前連結会計年度と比較して約50億円の増加を記録しました。この資産増の主な要因は、受取手形や売掛金、棚卸資産などの流動資産の増加に加え、投資有価証件の増加によるものです。

成長ドライバー

成長の主要な原動力として、官公庁および民間企業におけるDX推進に伴うITインフラとサイバーセキュリティへの高い需要が挙げられます。特にデジタルガバメント政策の追い風を受け、同社は複数の超大型案件(GSS)を獲得しており、受注残高も前連結会計年度を大きく上回る水準にあります。

また、自社開発製品である「RevoWorks」や「WisePoint」シリーズといったストック型サービスの伸長も寄与しています。さらに、海外事業の拡大やM&Aを通じた事業規模の拡張、およびAI技術を活用した研究開発によるサービス高度化が、将来的な成長を牽引する重要な要素となります。

リスク

事業構造上のリスクとして、特定の主要仕入先に対する依存度が指摘されており、特定メーカーとの関係悪化や契約条件の変更が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、売上高の約31.6%を上位5社の販売パートナーに依存しているため、これらのパートナーの方針変更や財政状態の悪化も注視すべき点です。

さらに、IT業界特有の技術革新の速さへの対応や、為替相場の変動による仕入価格への影響もリスク要因として挙げられています。特に海外製品の輸入において円安傾向が進んだ場合、コスト増を招く可能性があるため、為替予約等によるヘッジが重要となります。

競合

同社はITインフラおよびネットワークセキュリティ分野において、単一の製品販売に留まらない設計・構築から運用までの一貫した提供体制を強みとしています。特に官公庁や地方自治体といった公共セクターにおける高い信頼を獲得しており、安定した事業基盤を築いています。

競合環境においては、高度化するサイバー攻撃への対応能力が重要視される中、同社は独自の技術を用いたセキュリティソリューションの提供で差別化を図っています。また、M&Aや資本提携を通じて事業領域を拡大し、他社との連携によるシナジー創出と競争優位性の維持を目指しています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は579円となっており、時価総額は約215.5億円です。この時点でのPERは15.95倍、PBRは2.99倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは3.04%となっています。これらの指標は、同社が掲げる中期経営計画における成長目標や、IT・セキュリティ分野での強固な事業基盤を反映した評価となっています。