事業モデル

同社は高純度薬品の製造・販売および、それに付随する物流・倉庫・通関を含む運輸事業を展開しています。特に高純度薬品事業においては、半導体デバイスの高集積化に不可欠な超高純度エッチング剤や洗浄剤を主力としています。

これらの製品は、原子力関連施設の中性子吸収材や歯科用材料、電子部品の製造助剤など多岐にわたる分野で活用されています。また、運輸事業では化学製品に特化した物流体制を構築しており、安定した供給基盤を支えています。

KPI

当連結会計年度の売上高は367億99百万円となり、前年比1.4%増を記録しました。このうち、主力の半導体部門はAI関連需要の追い風を受け、222億4百万円(同5.8%増)と堅調に推移しています。

利益面では、原材料価格の上昇に伴う販売価格への転嫁が奏功し、営業利益は46億44百万円(同7.1%増)へと改善しました。運輸事業の営業利益も31.6%増と大幅な伸びを見せており、収益性の向上が確認できます。

成長ドライバー

中期経営計画において、2028年3月期に向けた営業利益55億円、ROE 8.0%以上の達成を目標に掲げています。特に半導体向け高純度薬液の強みを活かし、北米や台湾といった海外市場でのシェア拡大を推進する方針です。

研究開発面では、2030年代半ばを見据えて50〜100億円規模の新規事業創出を目指しており、マテリアルズ・インフォマティクスの活用やアカデミアとの連携強化を進めています。また、高選択エッチング液の改良など、次世代技術への投資による差別化も重要な成長因子です。

リスク

原材料の調達において、主要な無水フッ酸を中国から調達しているため、供給の逼迫や価格高騰が経営成績に影響を与える可能性があります。これに対し、同社は複数地域からの調達先の分散化を進めています。

また、売上高の多くを半導体関連が占めることから、同業界の循環的な市況変動や競合他社との価格競争の影響を受けやすい構造です。さらに、海外展開に伴う地政学的リスクや為替変動による影響も重要な管理項目として認識されています。

競合

同社は高純度薬品分野において、高度な技術と安定した供給体制を強みとして独自の競争力を築いています。特に半導体向け薬液においては、品質の高さから顧客との強固な関係を構築しています。

競合他社との差別化を図るため、研究開発部門では高機能・高付加価値製品の開発に注力しており、2025年末には特定の技術改良を完了させています。今後も、先端技術への対応と独自のフッ素技術の活用により、市場における優位性の維持を目指します。

バリュエーション

2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は5,280円となっています。この時点での時価総額は約631.1億円と算出されています。

投資指標としては、PERが20.00倍、PBRが1.32倍となっており、配当利回りは3.48%を記録しています。これらの数値は、同社の成長期待と安定した収益基盤のバランスを反映しているものとみられます。