事業モデル

主力プロダクト「Yappli」は、プログラミング不要でネイティブアプリの開発・管理・運用を可能にするクラウド型プラットフォームです。サブスクリプションモデルを採用しており、基本利用料と追加機能のオプション料金から構成される収益構造を持ちます。

高い継続性を背景に、契約数の増加とオプション利用の拡大により収益が積み上がる仕組みを構築しています。提供ソリューションは「マーケティング領域」と「HR領域」の2軸を中心に展開し、顧客体験と従業員体験の両面から企業のDXを支援します。

KPI

当連結会計年度において、売上高は6,056,126千円、営業利益は882,764千円を計上しました。2025年12月時点の契約アプリ数は939件に達しており、月次解約率は0.92%と極めて低い水準を維持しています。

また、売上高における月額利用料の割合は80%となっており、安定した収益基盤が構築されています。さらに、投資効率を示すLTV/CACの目標値を4〜6倍に設定し、先行投資から効率的な成長フェーズへの移行を進めています。

成長ドライバー

「Yappli WebX」や「Yappli MiniApp」といった新プロダクトの投入により、アプリからウェブ、LINEミニアプリまでを統合管理するDXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)への進化を目指しています。2025年5月にはWeb領域へ、2026年2月にはモバイルオーダーやLINE連携へと順次展開を開始します。

これらのマルチプロダクト戦略により、顧客の多様なデジタル接点のニーズに対応する体制を整えています。また、データ基盤「Yappli CRM」との連携を通じて、蓄積されたデータを活用した高度なマーケティング施策の提供も成長の柱となります。

リスク

急速な技術革新や生成AIの進展により、企業のIT投資優先順重が変化し、アプリ開発への予算配分が抑制される可能性があります。また、将来的にモバイルアプリに代わるツールが普及した場合、サービス利用が減少するリスクも存在します。

さらに、事業が単一セグメントであるため市場環境の変化の影響を受けやすい側面があります。競合他社の参入や技術動向への対応遅れにより、競争優位性が損なわれる可能性についても注視が必要です。

競合

同社はノーコードによるアプリ開発・運用プラットフォームを提供しており、特許の取得やプロダクトの継続的な強化を通じて参入障壁を高めています。現在、大企業向けに同等レベルの提供を行う競合他社は存在しないと判断されています。

一方で、技術革新のスピードが速い市場特性を鑑み、生成AIを含む最新技術の迅速な取り込みが重要となります。外部ソリューションとの連携強化やパートナーアライアンスの構築を通じて、競争環境における優位性の維持を図る方針です。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、株価は702円、時価総額は約89.7億円となっています。PERは9.80倍、PBRは2.77倍と算出されており、現在の市場評価を反映しています。

配当利回りは2.13%となっており、安定した収益基盤と成長への投資のバランスが評価の焦点となります。これらの数値は2026年6月24日時点のデータに基づいています。