事業モデル

同社は粘着技術と高分子技術を基盤に、医薬品、工業用粘着テープ、文具・事務用品向けの製品を展開しています。提供される価値は、メディカル事業とテープ事業の2つの主要セグメントで構成されています。

メディカル事業では絆創膏や医療補助用テープなどを取り扱い、テープ事業では産業用テープやラベルなどの製品を提供しています。これらの製品は国内のみならず、子会社を通じて東南アジア、中東、欧州など世界各地へ展開する体制を構築しています。

KPI

同社は経営指標として、収益性の観点から営業利益を、資本の将来的な成果の観点からROE(自己資本当期純利益率)を採用しています。2026年度の目標値は、営業利益36億円、ROE 5.1%に設定されています。

直近の連結業績では、売上高が前年同期比2.0%増の504億7千万円となりました。一方で、原材料高騰や一部製品の売上減少の影響により、営業利益は前年同期比12.2%減の22億7千万円となっており、ROEも3.8%と目標には届いていない状況です。

成長ドライバー

中期経営計画「CREATION 2026」のもと、事業ポートフォリオの再構築とグローバル企業化を成長の柱としています。特にテープ事業における不採算製品の黒字化や生産体制の見直しによる収益改善に注力しています。

また、海外市場でのシェア拡大に向けた販売拠点の強化や、医療材・工業品分野におけるオープンイノベーションを通じた高付加価値製品の開発を推進しています。2030年度にはグローバル比率30%の達成を目指しており、研究開発投資を通じて新機能や環境対応技術の追求を継続しています。

リスク

原材料価格の変動リスクが大きな課題となっており、石油系フィルムや紙、天然ゴムなど市況の影響を受けやすい素材を多く使用しているためです。これに対し、複数社購買による安定調達や、製品・商品への適切な価格転嫁を行うことで対応しています。

また、販売代理店を通じた流通構造に起因する返品や売上値引の商習慣があり、これが財務に影響を与える可能性があります。同社は、これらのリスクを最小限にするため、販売データの活用による需要予測の精度向上や、適切な会計処理による備えを進めています。

競合

同社は独自の高い技術力と品質を武器に、他企業との差別化を図る戦略をとっています。特にメディカル分野では、ブランド力の強化に向けた広告展開や製品開発を通じた競争優位性の確立を目指しています。

テープ事業においては、原材料高騰や物価上昇といった外部環境の変化に対し、生産体制の最適化や価格改定を実施することで収益性を確保する方針です。独自の技術を基盤とした高機能・高付加価値製品の提供により、市場における地位の維持と強化を図っています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は1,976円であり、同日の時価総額は約392.9億円となっています。この時点でのPERは23.98倍、PBRは0.89倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは2.05%となっています。これらの指標は、同社が掲げる収益性重視の経営方針や、将来的な成長に向けた投資姿勢を反映する要素となります。