事業モデル

同社は文具・事務用品、オフィス家具、事務機器の製造販売に加え、オフィス環境のデザインや施工までを一貫して提供する「オフィスまるごと提案」を推進しています。メーカーとしてのブランド力と、多様な商材を取り扱う商社機能を併せ持つことで、顧客のニーズに合わせたワンストップのソリューションを提供しています。

販売チャネルは、伝統的な販売店事業、法人や海外市場を対象としたエンタープライズ事業、および教育機関向けの文教事業の3つで構成されています。これら全ての活動において、ECプラットフォーム「ナビリオン」を活用した継続的な顧客接点の構築と、消耗品の継続購入による収益の安定化を図る仕組みを組み込んでいます。

KPI

当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比6.1%増の370億22百万円に達し、堅調な推移を見せています。営業利益は同9.1%増の11億89百万円、経常利益は9.2%増の12億75百万円を計上しており、収益性の向上も確認できます。

特に親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比19.7%増の9億12百万円と大幅な伸びを示しています。事業別では、販売店事業が157億14百万円(6.1%増)と成長し、文教事業もICT機器のリプレイス需要等により業績を下支えする構造となっています。

成長ドライバー

「オフィスまるごと提案」の推進により、単発の販売から施工やアフターサービスを含む高付加価値な提案への転換を図り、1取引あたりの単価向上を目指しています。特に2027年問題を見据えたLED照明への切り替え需要や、Web会議用個室ブースなどのトレンドを捉えた商材が成長を牽引しています。

また、文教事業においてはGIGAスクール構想の進展に伴うICT機器のリプレーズ案件や、校務システムの更新などが追い風となっています。さらに、若年層向けの新商品「Fandes」などBtoC領域での展開も強化しており、多角的なアプローチで新たな顧客層の開拓を推進しています。

リスク

国内市場への依存度が高いため、国内企業の設備投資動向や公共投資の推移が業績に直接影響を与えるリスクがあります。また、ペーパーレス化の進展により、紙を前提とした従来の文具・事務用品の需要が減少する可能性も懸念材料として挙げられています。

原材料価格の高騰や為替相場の変動による仕入コストへの影響に加え、競合他社との激しい競争による価格優位性の低下もリスク要因です。さらに、大規模な自然災害によるサプライチェーンの停滞や、サイバー攻撃等による情報漏洩といった事業継続に影響を及ぼす事象にも備える必要があります。

競合

同社はオフィスシーンにおいて商品とサービスをトータルで提案する体制を構築しており、競合他社との差別化を図っています。特に「オフィスまるごと提案」を通じて、単なる物品販売では参入が難しい施工や設計を含む領域までカバーすることで、顧客の利便性を高めています。

市場環境は異業種からの参入もあり競争が激化しており、価格面での優位性を維持することが課題となります。しかし、長年培った販売店との信頼関係や、独自のECプラットフォームを通じた継続的な接点の構築により、競合に対する強固なポジションの確立を目指しています。

バリュエーション

2024年3月31日時点の市場データに基づくと、同社の株価は1,568円(2024/03/29時点)となっており、時価総額は273億円です。この時点におけるPERは15.1倍、PBRは1.4倍と算出されています。

また、同社の配当利回りは3.6%となっており、安定した収益基盤を背景とした株主還元が行われています。これらの数値は提供された市場データに基づくものであり、企業の成長性と安定性のバランスを反映しています。