事業モデル

同社は完全独立系の立場を活かし、DX&SI事業、パッケージ事業、医療ビッグデータ事業、グローバル事業の4つの柱で多角的なサービスを展開しています。DX&SI事業では通信や金融など幅広い業界へシステム構築を提供し、パッケージ事業では大学経営や金融向けの自社ブランド製品を展開しています。

医療ビッグデータ事業ではレセプト点検などの高度な分析サービスを提供しており、グローバル事業では海外でのERPやHRM製品の展開を行っています。各事業は独自の強みを持ちつつ、共通の技術基盤を活かして多様な顧客ニーズに対応する体制を構築しています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は324億59百万円(前年比10.7%増)、営業利益は39億11百万円(同22.7%増)と堅調に推移しました。特にパッケージ事業の営業利益が46.6%増と大きく伸長しており、医療ビッグデータ事業も33.9%増と高い成長率を記録しています。

また、当期純利益は26億22百万円(同7.3%増)となり、資本コストを上回る16.6%の自己資本当期純利益率を維持しています。これらの数値は、受託から高付加価値なソリューションへの転換が奏功していることを示唆しています。

成長ドライバー

中期経営計画「JAST VISION 2035」において、2035年度に連結売上高1,000億円の達成を目標に掲げています。DX&SI事業では、従来の受託型から業務知見や資産を体系化したオファリング型ビジネスへの転換を進め、収益性の向上と再現性の確保を目指しています。

パッケージおよび医療ビッグデータ等の自社ブランド事業では、戦略的な研究開発投資を通じて製品の高度化と新サービスの創出を加速させています。グローバル事業においても、SAPビジネスの商圏拡大やアライアンスを通じた新製品の開発により、持続的な成長を推進する方針です。

リスク

技術革新の速さに伴うシステム要件の複雑化により、見積精度が低下し不採算案件が発生するリスクがあるため、審査機能の強化や教育の徹底で対応しています。また、高度な情報を取り扱う特性上、サイバー攻撃による情報漏洩やセキュリティ事故への備えが重要な経営課題となっています。

人財確保の難化も深刻な課題であり、優秀な技術者の確保に向けた採用活動やオフショア・ニアショアの活用、従業員のエンゲージメント向上に取り組んでいます。さらに、研究開発における投資と収益化の乖離や、地政学的リスクによる海外事業への影響など、多角的なリスク管理体制を構築しています。

競合

同社は完全独立系の立場を堅持しており、特定のメーカーや技術分野に依存しない独自の立ち位置を確立しています。この強みにより、多様な業界の顧客に対して柔軟かつ高度なシステム提供を行うことが可能となっています。

競合環境においては、AIの普及や開発手法の多様化といった技術革新への対応が求められる中、自社ブランド製品の展開を通じて差別化を図っています。特に医療ビッグデータなどの専門性の高い領域では、独自のノウハウを蓄積することで競争優位性を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は1,831円であり、同日の市場データに基づく時価総額は約452.6億円です。この価格水準におけるPERは17.27倍、PBRは2.70倍となっており、成長期待を織り込んだ評価となっています。

また、配当利回りは2.73%と算出されています。これらの指標は、同社が追求する「JAST VISION 2035」に向けた投資と、安定した収益基盤のバランスを反映した数値といえます。