事業モデル
同社は、映像をデータ化することで人々の意思決定を支援するクラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を展開しています。このサービスは、ハードウェアに独自のソフトウェアを組み込むことで、遠隔からのデバイス制御や高度な画像処理を実現する仕組みです。
提供形態はサブスクリプションモデルを採用しており、録画機能のほか、多様なオプションやソリューションを追加できる点が特徴です。直販および多くの販売パートナーを通じて、小売、建設、製造など多岐にわたる業界へ展開しています。
KPI
主要な経営指標であるARR(年間経常収益)は、2025年12月末時点で14,523百万円を記録し、前年同期比で21.7%の成長を見せています。また、課金カメラ台数は同期間で20.8%増の35.4万台に達しています。
収益構造の内訳としては、機器販売や設置費用を含むスポット収益が5,914百万円であるのに対し、クラウド録画や解析サービス等を含むリカーリング収益は13,114百万円を占めています。これにより、安定的な成長基盤の構築が進んでいることが示唆されます。
成長ドライバー
今後の成長の柱として、AIを活用した「AX(AI Transformation)」への移行と、現場の自動化に向けた取り組みを加速させています。特に2026年2月より提供を開始する「Safie AI Studio」は、多様なニーズに応じたAIソリューションを迅速かつ大量に生み出すための基盤となります。
また、既存カメラのクラウド移行を可能にする「Safie Trail Station」の投入により、中・大規模施設におけるシェア拡大も狙っています。さらに、子会社の設立やタイへの拠点設立を通じて、グローバル展開と専門性の深化による成長加速を図る方針です。
リスク
事業基盤となるインターネット環境の変化や、クラウド市場における競争激化が、業績に影響を及ぼす可能性があると認識されています。また、新規ソリューションの開発は先行投資を伴うため、収益化の進捗や法規制への対応が課題となります。
販売パートナーへの依存度についても、特定のパートナーによる方針変更がリスクとなるため、直接取引の拡大による分散を図る方針です。さらに、技術革新への対応遅れや、知的財産権に関する紛争等の可能性も経営上の留意事項として挙げられています。
競合
同社はクラウド録画サービス市場において、2024年時点で約55.3%のシェアを獲得しており、市場における優位性を確立しています。独自の技術スタックと強固な販売網を構築することで、新規参入者を含む競合に対する競争力を維持しています。
同社の強みは、単なる防犯に留まらず、建設や小売など各業界特有の課題を解決する「現場DX」へのアプローチにあります。独自のAIパイプラインと高度な組み込み技術を融合させることで、他社の追随を許さないサービス基盤を提供しています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は636円となっており、時価総額は約354.2億円です。PERは81.96倍、PBRは3.83倍と算出されています。
これらの数値は、将来的なAIプラットフォームとしての成長期待や、独自の技術基盤に対する市場の評価を反映しているものと考えられます。