事業モデル

同社は倉庫や配送センターにおける在庫管理機能および店舗の在庫管理機能をクラウドサービスとして提供しています。主力製品である「ロジザード ZERO」は、入出荷から棚卸までを一元管理し、正確な在庫把握と業務効率化を実現するシステムです。

サービスの提供形態は、月額利用料を得るクラウドサービス、顧客要望に応じたカスタマイズを行う開発・導入サービス、およびハンディターミナル等の機器販売の3つに区分されます。特にクラウドサービスでは、多言語対応や3PL企業向けの機能実装など、多様な物流ニーズに対応した機能を継続的に提供しています。

KPI

当事業年度の売上高は2,177,041千円となり、前年同期比で10.1%の増加を記録しました。このうちクラウドサービス部門が1,723,784千円と全体の大部分を占めており、新規取引先の増加により順調な推移を見せています。

一方で開発・導入サービスは売上高が前年比15.2%増の365,479千円となりました。しかし、案件の複雑化に伴う工数の増加により、同部門の売上総利益は前年同期比で21.4%減少しており、効率的なプロジェクト管理が課題となっています。

成長ドライバー

物流業界における深刻な人手不足を背景とした「自動化」および「省人化」への対応が成長の主要な原動力です。同社はロボットやRFIDといった先端技術との連携を進めるとともに、2025年問題を見据えたシステム移行支援にも注力しています。

また、実店舗とオンラインを融合させるOMO(Online Merges with Offline)への対応も強化しています。既存のSaaS型サービスの強みを活かしつつ、他社サービスとの自動連携や新技術の研究開発を通じて、顧客の多様なDXニーズを取り込む戦略をとっています。

リスク

急速なIT技術の進化に対し、AIを含む最新技術への対応が遅れた場合には事業に影響を及ぼす可能性があります。また、競合他社による価格競争の激化や、より高い訴求力を持つサービスの登場もリスク要因として挙げられています。

さらに、受注開発における工数の膨張による採算悪化や、機器調達における半導体不足等の供給不安にも注意が必要です。加えて、クラウドサービス特有のシステム障害やサイバー攻撃、および個人情報の漏洩といったセキュリティ面でのリスクも認識されています。

競合

同社は在庫管理システムと物流サービスの統合的な提供により、顧客満足度の向上を図っています。競合他社の参入に対する技術的障壁は必ずしも高くないものの、独自のノウハウを蓄積したクラウド基盤で差別化を図る方針です。

特に3PL企業や多言語対応が必要な海外展開を見据えた機能を標準装備しており、広範なニーズへの対応力を強みとしています。また、他社システムや物流ロボットとの連携を推進することで、単一のシステム提供に留まらないエコシステム内での優位性を構築しています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は1,085円となっており、時価総額は約35.4億円です。PERは16.75倍、PBRは2.13倍と算出されています。

配当利回りは1.65%となっており、安定した収益基盤を持つクラウドサービス事業の比重が高いことが反映されています。これらの数値は、成長期待と現在の業績水準を織り込んだ評価となっています。