事業モデル
同社は「Sansan」や「Bill One」といった法人向けDXサービスを展開しており、アナログ情報をデータ化する仕組みとテクノロジーを強みとしています。特に名刺管理から売上最大化を目指す「Sansan」や、請求書・経費精算の効率化を図る「Bill One」は、いずれも高い精度でのデータ化を実現しています。
これらのサービスは、基本プランを中心とした月額課金のサブスクリプションモデルを採用しており、安定した収益基盤を構築しています。また、個人向け名刺アプリ「Eight」を通じてB2C領域でも展開し、ユーザーの獲得とブランド認知の拡大を図る多角的なアプローチをとっています。
KPI
Sansan事業においては、契約件数が前連結会計年度比10.4%増、契約当たり月次ストック売上高が6.6%増となるなど、堅調な成長を記録しています。また、直近12か月平均の月次解約率は0.49%と、1%未満の極めて低い水準を維持しており、高い顧客継続性が示されています。
Bill One事業においても、有料契約件数が前連結会計年度比39.6%増と大幅に伸長しており、2025年5月時点のARRは10,962百万円に達しています。さらに、Eight事業ではユーザー数が409万人に達するなど、各セグメントにおいて重要な指標が良好な推移を見せています。
成長ドライバー
同社は「Sansan」と「Bill One」の双方において、営業体制の強化や機能拡充を通じて市場シェアの拡大を目指しています。特に「Bill One」では、2024年後半から新サービスを相次いで提供しており、請求書受領から入金消込までを一気通貫で完結する仕組みを構築しています。
また、DX市場や国内SaaS市場は今後も拡大が見込まれており、同社が提供するサービスの潜在的な開拓余地は非常に大きいと分析されています。特に「Bill One」の利用企業カバー率は1%未満にとどまっており、今後の成長に向けた広大なフィールドが存在しています。
リスク
事業の根幹となる名刺や請求書といった企業の重要情報を扱うため、情報セキュリティに関するリスクが挙げられています。これに対し、同社はISO等の認証取得や専門資格の取得義務付けなど、強固な管理体制を構築することで対応しています。
また、技術革新への対応遅れや競合他社との競争激化といった外部環境の変化もリスク要因として特定されています。これらのリスクに対しては、継続的な投資と独自のノウハウを活用した差別化戦略により、経営基盤の強化を図る方針です。
競合
同社は名刺管理サービスにおいて国内トップの売上高シェアを誇り、請求書受領サービスにおいても上位のシェアを獲得しています。これらの市場において、高いデータ化精度と独自の仕組みを武器に競合他社との差別化を図っています。
特に「Sansan」や「Bill One」は、単なるツール提供にとどまらず、企業の営業戦略や経理業務の根本的な変革を支援する位置づけとなっています。強固な技術基盤と独自のノウハウにより、競合他社に対する優位性を確立しつつ、市場シェアの拡大を目指しています。
バリュエーション
2026年8月7日時点の株価は1,900円であり、同日の時価総額は約2381.2億円となっています。この時点でのPERは117.65倍、PBRは11.41倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは0.26%となっており、成長投資を重視する事業構造が反映された数値となっています。
