事業モデル

同社は「Makuake」という応援購入サービスを主軸とし、新商品や体験の提供者とサポーターをマッチングするプラットフォームを運営しています。このモデルでは、プロジェクト成立時に事業者からサポート手数料を受け取るほか、安心システム利用料としてサポーターからも手数料を受領する構造です。

さらに、企業の技術を活かした事業創出を支援する「Makuake Incubation Studio」や、広告配信代行、ECサイトでの販売取次を行う「Makuake STORE」など、付随的なサービスを展開しています。これらの多角的なアプローチにより、単なるマッチングにとどまらない一気通貫のサポート体制を構築しています。

KPI

同社は主要な経営指標として、応援購入金額および安心システム利用料の合計である「取扱高」を重視しており、今後の拡大に注力する方針です。また、プラットフォームの規模感やユーザー流動の健全性を測るため、掲載開始数やアクセスUU、会員数をモニタリングしています。

特にリピート応援購入率はロイヤルカスタマーの割合を示す重要な指標として捉えられており、高い水準を維持することで安定的収益の確保を目指しています。これらの指標は、プラットフォームとしての認知度向上と、強固な会員基盤の構築に直結する要素として管理されています。

成長ドライバー

2025年9月期においては、単なるプロジェクト件数の拡大よりも、1プロジェクトあたりの単価向上に向けた施策を強化したことが奏功しています。具体的には、優良なプロジェクトに対するサポートの仕組み化や、リピート実行者への特典提供、マーケティング支援の強化などが挙げられます。

また、サポーター向けにはレビュー機能のアップデートや「アンコールプロジェクト」の実施など、体験価値の向上に注力しています。これらの施策により、当事業年度の売上高は前年同期比25.3%増の4,577,997千円を達成し、営業利益も黒字化を見せています。

リスク

事業環境としては、Eコマース市場や新サービス予約販売市場の動向に左右されるため、景気動向や社会情勢による個人消費への影響がリスクとなります。また、インターネット利用に関する規制強化や技術革新に伴う変化にも対応が必要です。

運営面では、良質なプロジェクトを継続的に獲得できるか、およびリターン不履行などのトラブルが発生した際のプラットフォームとしての責任が課題となります。同社は審査体制の強化や規約によるリスク周知を通じて、これらのリスク低減に努めています。

競合

同社が展開する応援購入領域において、全く同じビジネスモデルを展開する競合他社は現時点で存在していないと認識されています。しかし、自社ECを活用する事業者や一部の既存Eコマース事業者が、提供するサービスの一部で市場を重複している可能性があります。

これに対し同社は、コンサルティング、審査、マーケティング、PRといったノウハウの蓄積と、ブランドの認知度および信頼性の向上を通じて参入障壁を高める方針です。独自の強みを強化することで、競合激化に対する優位性を確保することを目指しています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は1,168円となっており、時価総額は約104.3億円と算出されています。PERは16.26倍、PBRは1.77倍の水準で推移しています。

これらの数値は、成長途上にある独自のプラットフォーム市場における立ち位置を反映しているものと考えられます。同社は今後も取扱高の拡大に向けた施策を継続し、企業価値の向上を目指す方針です。