事業モデル
同社はソフトウェア受託開発事業を主軸とし、システム開発とソリューションの2つのサービスラインを展開しています。システム開発では金融・流通・製造分野におけるオープン系システムの構築から運用保守までを一貫して提供しており、特に金融系の実績が豊富です。
ソリューション領域では、SAP SEを中心としたERP、CRM、BASISの3領域で高い専門性を発揮しています。また、自社開発の工数管理システム「b.mat」を活用することで、リソースの最適化とコストダウンを実現し、顧客への迅速な対応を可能としています。
KPI
同社は持続的な成長を測るための客観的な指標として、営業利益を採用しています。当連結会計年度において、売上高は21,787百万円(前年比7.7%増)、営業利益は5,749百万円(同10.0%増)と過去最高を更新しました。
これらの業績向上は、人材の確保・育成への注力や、提案活動の主体を現場に近い層へシフトするなどの戦略的な取り組みが奏功した結果と分析されています。また、国内および中国の2系統の採用ルートを活用することで、安定的な成長基盤を構築しています。
成長ドライバー
中期経営計画「BASE 2030」において、従来の労働集約型から知識集約型の高付加価値ITサービスへの転換を掲げています。特にAI技術の活用による生産性向上と、提案力・課題解決力を重視したサービスの提供が重要な成長ドライバーとなります。
また、SAPやERPの保守サポート期限に伴う駆け込み需要や、DX推進に向けた企業の投資意欲の高まりも追い風となっています。ソリューション領域の拡大に加え、AMOやBPOといった運用・業務代行サービスの拡充により、人員数に依存しない非線形な成長モデルの確立を目指しています。
リスク
主要顧客である上位4グループへの売上集中が約6割を占めており、これらの企業の動向が業績に大きな影響を与える可能性があります。このリスクに対し、同社は高い技術力を武器とした信頼関係の構築と、SE連携による新規顧客の開拓を進めることで対応を図っています。
また、深刻なIT人材不足や、外国人材の在留資格に関する不確実性も重要な経営課題として認識されています。これらに対しては、中国での積極的な採用活動や社内教育の充実、および国内における採用体制の拡充を通じて、安定した人員確保と技術力の向上を推進しています。
競合
同社が参入する情報サービス市場には多数の事業者が存在し、競争環境は常に変化しています。この中で同社は、日本と中国の両方の強みを持つ人材を融合させたハイブリッドな体制を構築することで、独自の優位性を確保しています。
特に、高度な技術力や品質管理の徹底、そしてプロジェクトごとの採算管理の徹底により、競合他社に対する競争力の維持・向上を図っています。また、単なる受託に留まらないソリューション提供や運用保守の充実を通じて、顧客との強固な関係を構築し、参入障壁を高める戦略をとっています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は2,854円(2026-06-25時点)となっており、時価総額は約516.9億円です。PERは12.53倍、PBRは3.64倍と算出されています。
配当利回りは4.44%となっており、安定した業績を背景とした株主還元が行われています。これらの数値は、同社が成長投資と利益確保のバランスを取りながら、ITサービス市場での地位を確立している現状を反映しています。