事業モデル

同社は、伝統的な「富山の薬売り」の形態を踏襲した配置販売を中心とする家庭医薬品等販売事業を展開しています。この事業では、自社ブランドの製品を外部へ委託生産し、一般家庭への定期的な訪問を通じて提供する仕組みを構築しています。

また、ミネラルウォーターの製造・販売を行う売水事業部門と、保険商品などを扱うその他事業を展開しています。特に売水事業においては、ウォーターサーバーのレンタルを通じた継続的な販売体制を確立しており、多角的なポートフォリオによる収益基盤の構築を目指しています。

KPI

当事業年度における売上高は6,569百万円となり、前年同期比で4.2%の増加を記録しました。このうち家庭医薬品等販売事業(小売・卸売)が5,807百万円を占め、同セグメントの利益は前年同期比118.8%増と大幅な改善を見せています。

売水事業部門においても、当期売上高は761百万円となり、前年同期比で5.4%の増加となりました。経営層は、販売価格の適正化や新プラントへの設備投資による生産効率の向上により、各事業における収益性の改善を推進しています。

成長ドライバー

成長戦略として、家庭医薬品等販売事業では、既存顧客への付加価値提供と新規顧客の開拓に向けたプロモーター制の強化や教育体制の整備を進めています。また、卸売部門においては、他企業のストアPB拡大やEC事業の強化を通じて安定的な収益基盤の構築を図っています。

売水事業においては、近年の防災意識の高まりや熱中症対策への需要を捉え、ミネラルウォーター宅配市場での地位確立を目指しています。新プラントの稼働による生産性の向上に加え、SNSやWebを活用した販促支援など、多角的なチャネルを通じた顧客層の拡大を図る方針です。

リスク

事業構造上、売上高に占める小売部門の割合が59.3%と高く、単一事業への依存による影響を受けるリスクが存在します。また、卸売部門においては取引先の財務状況に起因する債権回収のリスクや、管理の難易度が高い直送取引に伴う統制上の課題を抱えています。

さらに、医薬品販売における薬機法等の法的規制の遵守や、個人情報の漏洩による信用低下リスクも重要な経営課題です。また、主要な営業拠点が集中する地域での自然災害による被害や、不動産資産の収益性低下に伴う減損会計の適用可能性についても留意が必要です。

競合

同社は「富山の薬売り」という独自の伝統的商売形態を強みとしており、人との絆を重視する「ふれあい業」を通じて顧客との信頼関係を構築しています。この独自性の高い販売手法により、競合他社との差別化を図りながら安定した顧客基盤の維持に努めています。

一方で、卸売部門においては他企業のプライベートブランド(PB)への対応や、EC市場での競争に対応するための戦略的な展開を進めています。また、売水事業においても、品質向上と生産効率の改善を継続的に行うことで、競合する飲料水市場における優位性の確保を図っています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は199円であり、同日の時価総額は約21.2億円となっています。この時点でのPERは25.38倍、PBRは0.85倍と算出されています。

また、同日時点の配当利回りは2.51%となっており、安定した収益基盤を背景とした投資判断の材料を提供しています。