事業モデル

同社は医薬品事業、感染管理事業、その他事業の3つの柱で構成される事業を展開しています。医薬品事業では「正露丸」や「セイロガン糖衣A」といった歴史あるブランドを軸に、国内のドラッグストア等を通じて一般消費者に提供しています。

感染管理事業では、独自の二酸化塩素特許技術を活用した「クレベリン」ブランドを展開しており、B2Cだけでなく公共機関や医療施設などのB2B領域もターゲットとしています。その他事業では、医薬品の製造過程で生じる副産物を利用した製品の販売を行っています。

KPI

当連結会計年度において、感染管理事業の増収により売上高は前年比1.7%増の6,397百万円を記録しました。一方で、医薬品事業における原価上昇の影響などにより、売上総利益は前年比5.1%減の3,481百万円となっています。

営業利益は前年比27.1%減の459百万円となりましたが、投資有価証券の売却益や海外子会社の清算に伴う還付等の影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比2.8%増の923百万円を計上しています。また、自己資本比率は前年度から7.7ポイント上昇し、69.4%に改善しています。

成長ドライバー

中期経営計画において、構造改革からグローバル成長を目指す戦略転換を掲げており、海外売上の拡大や新製品・新規事業の開発体制の強化に取り組んでいます。特に医薬品事業では、供給体制の強化に向けた製造設備の更新や、中華圏での展開強化に注力しています。

感染管理事業においては、二酸化塩素の有効性に関するエビデンスの蓄積を通じて信頼醸成を図り、B2B領域を収益基盤として販売を強化する方針です。また、ブランド・エクステンションを軸とした新製品の開発により、次期中期経営計画では新製品の売上高比率を高めることを目指しています。

リスク

事業の大部分が「正ろ丸」や「クレベリン」といった特定製品に依存しており、品質問題が発生した際のブランド毀損や販売停止のリスクを抱えています。また、国内および海外において特定の主要取引先への売上集中も課題として認識されています。

感染管理事業においては、衛生管理に関する市場環境の変化により需要が急激に変動するリスクがあり、供給体制の最適化が求められています。さらに、原材料価格の高騰や、他社による類似品の展開に伴うブランドの希薄化、および厳格な薬機法等の法的規制への対応も重要な経営課題となっています。

競合

医薬品事業においては、「正ろ丸」などの高い認知度と市場シェアを維持するためのマーケティング施策を展開しており、安定的な収益を獲得しています。一方で、他社による同名称や類似したパッケージの製品が存在するため、ブランド力の強化による差別化が重要となります。

感染管理事業における「クレベリン」については、独自の特許技術や蓄積されたエビデンスが参入障壁となっており、競合の数は限定的とされています。しかし、他社の優れた製品の出現や価格競争への対応として、継続的な新製品の投入とエビデンスの公表による優位性の確保を推進しています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は273円となっており、時価総額は約135.2億円です。PERは14.64倍、PBRは0.51倍と算出されています。

配当利回りは1.33%となっており、中期経営計画において配当再開の環境が整ったと判断され、直近の期末配当として1株につき3円30銭を実施する方針です。