事業モデル
同社は印刷インキ事業、機能性材料事業、その他の事業の3つを主軸として展開しています。印刷インキ事業では、日本を含む世界4地域においてフレキソ、グラビア、メタル、新聞、オフセットなどの多様な製品を提供しています。
機能性材料事業では、インクジェットインキやトナー、カラーフィルター用顔料分散液などを製造・販売しており、デジタル化の進展に伴う需要を取り込んでいます。その他事業では、国内向けに化成品やディスプレイサービス等の提供を行っています。
KPI
当連結会計年度の売上高は2,576億6千8百万円となり、前年度比4.9%の増加を記録しました。この成長は、米州での販売好調や機能性材料の堅調な推移、さらに米国子会社の買収による寄与が要因と分析されています。
利益面では、人件費等のコスト増があったものの、販売数量の増加や海外における原材料価格の安定的な推移により、営業利益は152億2千6百万円(前年比15.7%増)となりました。当期純利益も投資有価証券売却益などの影響もあり、前年比28.9%増の116億9百万円を計上しています。
成長ドライバー
中期経営計画において、環境配慮型製品であるボタニカルインキシリーズなどを軸としたサステナブルな製品の展開を推進しています。特にパッケージ分野では、人口増加や経済発展が見込まれるアジアや中南米などの成長地域での拡販に注力しています。
機能性材料事業においては、インクジェットインキの新たな市場開拓や、画像表示材料の高品質化による高付加価値製品の拡充を進めています。また、研究開発活動を通じて、石油化学材料の削減や水性化、バイオマス化といった環境対応技術の高度化を図り、競争力の強化を目指しています。
リスク
原材料の多くが石油化学製品に依存しているため、原油価格や為替相場の急激な変動が業績に影響を及ぼすリスクがあります。特にロシア・ウクライナ情勢や中東情勢などの地政学リスクによる供給不安やコスト高騰への対応が重要となります。
また、気候変動に伴う環境規制の強化や、国内における少子高齢化による労働力不足、物流コストの上昇といった事業環境の変化も課題として認識されています。これらに対し、調達先の拡大やグローバルな連携を通じた原材料費の低減、およびサステナビリティへの取り組みを強化することでリスクの緩和を図っています。
競合
同社は世界20以上の国と地域に展開するグローバルインキメーカーとして、独自の技術力と情報力を強みとしています。特にパッケージ分野では、食品や飲料といった生活必需品に関連する安定した需要がある市場で強固な基盤を築いています。
機能性材料の分野においては、競合他社との競争が激化する環境にありますが、デジタル印刷の用途拡大やデバイスの高高度化に伴う高品質化への対応を進めています。これらの変化に対し、独自の技術力を活用した差別化戦略を展開し、市場における優位性の確保に取り組んでいます。
バリュエーション
2026年8月7日時点の株価は2,480円であり、同日の時価総額は約1208.6億円となっています。この時点でのPERは10.08倍、PBRは1.00倍と算出されています。
また、同日時点のデータに基づく配当利回りは4.03%となっており、安定した還元姿勢が見て取れます。これらの指標は、2026年8月8日に更新された最新の市場データに基づいた数値です。
