事業モデル

同社はインキ事業、化成品事業、加工品事業、不動産賃貸事業の4つの主要セグメントを展開しています。印刷用材料やプラスチック着色剤など、多種多様な素材を提供することで「伝える」「彩る」「守る」という価値を創出する体制を構築しています。

特にインキ事業ではオフセットインキやグラビアインキなどの高度な技術を要する製品を展開し、化成品事業では自社製品のほか受託製造も手掛けています。加工品事業においては、独自の成形加工技術を活用した樹脂加工品などを提供しており、多角的なポートフォリオにより安定した経営基盤を構築しています。

KPI

2026年3月期の連結業績は、売上高が499億2千6百万円となり、前年度比で6.7%の増収を記録しました。営業利益は22億1千7百万円と、販売価格改定の浸透や高付加価値製品の拡大により、前年度比69.4%の大幅な増益となりました。

セグメント別では、インキ事業が売上高183億6千8百万円、化成品事業が238億8千7百万円と大きな規模を占めています。加工品事業のセグメント利益は前年度比44.4%増の4億8千4百万円となり、各部門で堅調な推移を見せています。

成長ドライバー

成長の源泉は、独自の「顔料分散技術」や「材料配合技術」などの基盤技術を核とした研究開発活動にあります。特にインキ事業では、高バイオマスインキやPFAS非含有製品といった環境配慮型製品の開発・改良に注力しています。

また、サステナビリティへの意識の高まりを受け、機能性や意匠性を備えた新製品の展開を加速させています。これらの技術革新により、市場競争が激化する中で顧客との関係を深化させるとともに、高付加価値な製品群による収益性の向上を目指しています。

リスク

事業継続に関するリスクとして、自然災害の頻発や気候変動に伴う影響への備えを重要課題と位置づけています。これに対し、緊急時対応計画(ERP)の策定や、各事業所でのBCP構築、安否確認体制の整備など、多層的な対策を実施しています。

また、人的資本に関するリスクも重要な経営課題として認識しており、人材の確保や育成に向けた「変革の実践」を推進しています。原材料供給の途絶に対する複数社からの調達体制の維持や、高度な技術を持つ人材の確保・育成を通じた競争力の維持に努めています。

競合

同社はインキおよび化成品分野において、独自の基盤技術を武器に強固な市場地位を築いています。特に環境規制への対応が求められる中で、脱炭素やバイオマス活用といった次世代のニーズに応える製品開発で優位性を確保しようとしています。

競合他社との差別化要因は、長年培ってきた成形加工技術や分析評価技術を融合させた高付加価値な製品展開にあります。顧客の要望を的確に反映した製品提供を行うことで、既存の取引先におけるシェア維持と新規領域への進出を図る戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は2,048円となっています。この時の時価総額は約255.9億円であり、PERは13.89倍と算出されています。

また、同日のデータに基づくPBRは0.81倍となっており、配当利回りは4.64%を記録しています。これらの指標は、安定した事業基盤と成長への期待が反映された水準となっています。