事業モデル

同社は環境計量証明業を基盤とし、大気汚染や水質汚濁など多岐にわたる環境媒体への測定・分析を行う事業を展開しています。提供されたデータに基づき、単なる測定にとどまらず、環境アセスメントや工事、資材販売までを含む包括的なソリューションを提供しています。

具体的には、政策コンサル、アスベスト対応、受託研究、土壌・地下水調査など、多様なニーズに対応する分野別の事業を展開しています。これらの活動は、公共用水の監視から工場等の施設管理、さらには廃棄物処理に関連する高度な技術を要する業務まで幅広くカバーしています。

KPI

当連結会計年度の売上高は60億99万円となり、前年度比で9.0%の増収を記録しました。一方で営業利益は1億9百万円と、前年度と比較して大幅な減益となっており、コスト構造や受注状況の変化が影響しているものとみられます。

受注高については54億36百万円(前年度比19.9%減)であり、そのうち官公庁からの割合は22.1%を占めています。また、第2次中期経営計画では、売上高70億円、経常利益3億50百万円、ROE 10%維持、PBR 1.2倍以上といった具体的な目標数値を掲げています。

成長ドライバー

成長戦略として、同社は「第2次中期経営計画」において人的資本の価値向上とDX戦略の推進を重点施策に掲げています。特に、環境アセスメントや工事などの高付加価値な領域への注力により、単なる計量業務を超えた課題解決型の提案を目指しています。

また、脱炭素社会に向けた省エネルギー支援や、蓄積した技術力をアジア諸国へ展開するグローバル戦略も成長の柱として位置づけています。これらの施策を通じて、既存の強みを活かしつつ新規分野への参入と事業領域の拡大を積極的に進める方針です。

リスク

同社のビジネスは環境法規制に基づく「規制ビジネス」の側面が強く、行政による規制動向やJIS等の基準改正が競争環境に直接影響を与えるリスクがあります。また、官公庁からの受注が一定割合を占めており、入札制度や競合状況によって受注予測が変動する可能性も含まれています。

さらに、分析施設における化学物質の取り扱いに伴う事故や、地震による操業停止といった物理的なリスクへの対策も重要視されています。同社は複数の拠点を設けることでリスク分散を図りつつ、厳格な管理体制を構築することで事業継続性の確保に努めています。

競合

環境計量証明の分野では、JIS等の基準により測定方法が規定されているため、差別化要因が乏しく価格競争が激化しやすい構造にあります。このため、同社は単なる計測にとどまらない「環境コンシェルジュ」としての立ち位置を明確にする戦略をとっています。

具体的には、高度な技術力を背景としたアセスメントや工事といった付加価値の高い周辺領域へ事業範囲を広げることで差別化を図っています。多様な専門知識を持つ人材の活用により、顧客の課題解決に直結するコンサルティング能力を高めることで競争優位性を確保しようとしています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は472円であり、同日の市場データに基づく時価総額は約22.6億円となっています。この価格水準におけるPERは52.62倍と高く算出されており、将来の成長期待が織り込まれている状況です。

一方でPBRは0.91倍となっており、資産価値に対して現在の株価が比較的割安な水準にあることを示唆しています。また、配当利回りは1.69%となっており、安定的な還元と成長投資のバランスを維持する姿勢が見て取れます。